座長として「提案し、さらに聞く耳を持つこと」を大事に
――近年、主演作が多くなられましたが、座長として心がけていることを教えてください。
僕らの世界ではリスペクトトレーニング(作品制作に携わるすべての人が「リスペクト」を共通認識として持つことを目的としたトレーニング)というのが当たり前にあるんですけど、自分の感性を批判・否定するよりも、まずは提案して、さらに聞く耳を持つことを大事に思っています。
作品作りの現場は、僕らが20代、30代の頃とは大きく変わっています。ネットやSNSの発展で、その変わり方は急激なのですが、やっぱり僕は自分の面白いものを出していくのが使命だと思ってるんです。作品作りとしてのこだわりを持ち合い、話し合いを避けることなく、聞く耳を持ち、これからも頑張っていきたいと思っています。
――最後に、本作の見どころや読者へのメッセージをお願いします。
まずは「忠臣蔵」を知っている方には、ここに新しい視点での「忠臣蔵」があります。「こんなんじゃない」という部分が、みなさんにとって笑いのツボだったり、「えー、やられた」という驚きだったりすると思うので、新しい視点を楽しんでいただきたいです。
「忠臣蔵」を知らない方や若い世代の方には、とても面白みがあふれる時代劇になっていると思いますので、本作を通じて「忠臣蔵」というお話を知ってもらえるとうれしいです。たくさん笑えるポイントがありますので、楽しみに劇場に観に来てください。
◆取材・文/綱島深雪
撮影/梁瀬玉実