竹内涼真が主演を務め、「きみセカ」の愛称で親しまれるドラマ「君と世界が終わる日に」。“ゴーレム”と呼ばれるゾンビが蔓延する世界で、愛する恋人や仲間たちを守るために命がけで戦う主人公・間宮響の姿を描く本格ゾンビ作品だ。1月26日(金)からは「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL」が公開予定となっており、オンライン動画配信サービス「Hulu」では近日中にシーズン5の公開も決定している。そこで本記事では、「きみセカ」の劇場版と最新シーズンをより楽しむために、“ゴーレムに噛まれても感染しない男”との出会いや謎の宗教団体との抗争が描かれた“シーズン3”の内容を見どころと共に振り返っていく。(以下、一部ネタバレを含みます)
謎の集団“X”と宗教団体「光の紋章」による抗争が勃発…
来美(中条あやみ)がゴーレムウイルスに感染し、謎の集団“X”と共に姿を消してから10カ月が経った。響(竹内涼真)は結月(横溝菜帆)と共に来美を探す旅をしていたところ、その道中でゴーレムに襲われている青年・室田(須賀健太)を助ける。
すると彼から“ゴーレムに噛まれても死なない不死身の男”の噂を聞きつけ、ゴーレムの死体を集める謎の宗教団体「光の紋章」へと潜入。その教祖・ワンティーティ(玉山鉄二)こそが、ゴーレムに噛まれても感染しない不死身の男だった。ワンティーティはなぜか来美のことを知っており、「今も生きている」と話す。そして“来美を救う鍵をワンティーティが握っている”と考えた響は、ワンティーティに従うことに。
しかし、非人道的な行いをする「光の紋章」の秘密が徐々に明らかになっていき、かつて教団に身を寄せていた響の同級生・等々力(笠松将)と佳奈恵(飯豊まりえ)が教団に背くと、2人は危険な目に遭ってしまう。そして等々力は謎の儀式“マリス”に処されることとなり、彼を助けるべくワンティーティを人質にとる響。仲間たちも駆けつけ、一気に形勢逆転したかのように思えたが、そんな折、集団“X”の一群が食料を求めて教団施設に侵入し、信者たちを襲う事態が発生する。
そして集団“X”の中には、シーズン1で命を落とした韓国人・ミンジュン(キム・ジェヒョン)に瓜二つのカイという人物の姿も。シーズン3ではカイの正体も明かされるが、その内容は想像を絶するものだった――。
またワンティーティの過去と秘密も明らかになり、謎の集団“X”と「光の紋章」、そして響たちによる“三つ巴の争い”が激化。本シーズンでも過酷な運命に抗う響たちの奮闘する姿や、それぞれの登場人物にフォーカスした人間ドラマが描かれる。
「誰も信じるな」と豪語してきた響が怪しい宗教団体に洗脳される…?
シーズン1、2と危険な目に遭いながらも、なんとか生き延びてきた響と来美。幾度となく立場の違いやお互いを想う気持ちなどからすれ違うこともあったが、今回も謎の集団“X”と宗教団体「光の紋章」という異なる立場での再会となってしまう。
しかも響はワンティーティが来美の存在や安否を見透かしていたことから、徐々にワンティーティに洗脳され始めてしまうのだった。仲間たちは必死に響を止めようとするが、“来美を救いたい”という一心で、響にその言葉はなかなか届かない…。
これまで己と来美のことを信じ、仲間には「誰も信じるな」と豪語し戦ってきた響だが、これほど簡単に人を信じてしまうほど、響にとっての弱点は“来美”だったのだ。まさに彼女だけをモチベーションに生きていることがよく分かる描写が、本シーズンで色濃く描かれている。
しかし響の想いとは裏腹に、再会した来美から「もう愛していない」「子どもはもう死にました」と告げられることに…。後にそれは来美が響を想ってついた嘘だと分かるのだが、当時の響は“絶望の淵”に立たされてしまう。そんな2人は本作の終盤、切なすぎる運命に立ち向かうこととなる。響の動向はもちろん、ゴーレムウイルスに浸食されながら、響との子供を身籠る来美からも目が離せない。
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