『ガンダム』のおかげで「長く愛してくださっている方たちがいる」
ーー2014年にはガンダムソングのカバーアルバム「NT GUNDAM COVER」を出されていたり、玉置さんの音楽活動と『ガンダム』は切り離せないものですよね。
そうなんです。当時それまでに出てる『ガンダム』関連の楽曲を全部聴いて、その中で歌いたい曲をピックアップさせていただきました。選びきれなかったんですけど、泣く泣く厳選しましたね。
ーーそんな玉置さんの歌手人生の中で「『ガンダム』から受け取ったもの」は何でしょうか?
海外に行った時に、現地のお客様が日本語で一緒に歌ってくださるんですよ。海を渡って沢山の方が聴いてくださっていて、そういった人との繋がりを与えていただきました。長く愛してくださっている方たちがいることですね。
ーー『ガンダム』は関わっていく中で好きになっていったのでしょうか?
そうですね。段々好きになっていきました。母が元々ガンダムオタクで、すごく身近にあったんですよ。いつもシャアについて熱く語ってて。母の使っているキーホルダーもシャアでしたし、今思うと相当好きだったんだなと。私にもガンダムオタクの血が流れているのかなと思います(笑)。私は『SEED』から『ガンダム』を観るようになったんですけど、当時は私も中学生で、キラ達も同世代で感情移入しやすかったですし、『SEED』は女性も入りやすい作品だと思います。私自身が戦争を経験したことはないですが、今の時代は少し近いものがあって、改めて『SEED』を見ると胸が痛くなります。
ーー『ガンダム』の曲を本当に沢山歌ってこられましたね。デビュー曲が『SEED』のOP曲で大ヒット…強すぎる『ガンダム』のイメージは歌手活動にも影響があったのではないでしょうか。
はい。どの作品に対してもすごく愛情はあるんですけど、『ガンダム』は“玉置成実の始まり”なんですよね。今もデビュー当時の気持ちを思い出させてくれます。玉置成実らしいとされる曲って、“SEED×玉置成実”なんです。『SEED』がなかったら全然違う曲になっていたと思いますし、切っても切れないものですね。
大ヒット曲を出した当時「売れている実感はなかった」、振り返る当時のSEED旋風
ーー『機動戦士ガンダムSEED』の盛り上がりを感じた思い出のエピソードがあればお聞かせください。
昔というよりも、今の方が感じますね。今の盛り上がりを見ると、こんなに年月が経っているのに皆の熱は冷めていないどころか、むしろファンのみなさんの熱は大きくなってると感じます。あとは当時見ていた人たちと仕事をする機会が増えてきて、「小学生の時からSEEDが好きでこの仕事を目指しました」みたいな声を聞くようになりました。だから今の盛り上がりがすごいなと思います。
ーー「Reason」や「Believe」「Reason」が大ヒットしたなと感じた瞬間はありますか?
それが、実は全然ないんですよ。当時はSNSもなかったですから。でも昔BBSっていうネットの掲示板があって、そこのコメントを見て少し感じることはあったかもしれないですね。最初は「彗星の如く現れた謎の美少女」っていうキャッチコピーだったので、表に出る機会もあまりなくて。音楽番組もそんなに出ていなくて、「喋らないでほしい」って言われてました(笑)。喋ると謎めいたキャラが崩壊するので。売れている実感もなく、がむしゃらにやってました。「Realize」を出した後に街で声を掛けられることがあって、その時ようやく「曲が世の中に出てるんだ」って思いましたね。
ーーでは続編の『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の時は状況が変わっていましたか?
そうですね。実感し始めていた頃です。『DESTINY』で初めてエンディング曲を担当したので、緊張しましたよ。次の週も早く見たくなるようなエンディングになれば良いなと思っていました。なのでしっとりというよりは、ダンサブルな曲にチャレンジしましたね。
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