突然知ることとなる“ユジンの隠し子”の存在…
犯人になかなか辿り着けない中、意識不明だったドジュンが目を覚まし、“事件当日に訪ねてきたミホが妻とグルで、財産目当てに唆したに違いない”と供述する。そのせいでミホは、殺人教唆の疑いで取り調べを受けることに…。そして退院したドジュンは、自身が経営する歯科クリニックのデスクに隠していた“スマホのデータ”を次々に消去するなど、怪しい動きを見せ始める。
一方ミホは、匿名掲示板で“夫に変わった性癖があり、それを撮影した動画を子供たちが見てしまった”というユジンが書き込んだ投稿を見つけ、ドジュンに「USBの動画が原因でユジンと喧嘩になったのでは?」と詰め寄る。しかしドジュンは、“ユジンは過去がバレないか不安に怯え、最後までミホを恨んで死んだ”と告げ、ミホにショックを与えるのだった。
それでも真相にたどり着きたいミホは、ジエが怪しい動きをしていることに気付く。疑わしいジエをマークし、協力者である職場の後輩ジンソプ(ソン・ウヒョン)と共に後を追うと、なぜかドジュンと会っている現場に遭遇。そして乱入してきたミホに、ドジュンは「ジエが犯人だ」と告げる。ジエはすかさず反論するものの、事件現場に居たことは間違いないようだった。
さらにジユルの話から、ユジンにはもう1人娘が居たことを知るミホ。その後母の姿見たさにマンションを訪れたユジンの隠し子“ジュア”を見つけたミホは、彼女から話しを聞き出そうとすると、部屋に飾ってあった“家族写真に写るドジュン”を見て急に取り乱す。実はジュアは援助交際をしており、その相手がドジュンだったのだ。状況を察したミホは、ドジュンとジュアの関係が原因で言い争いになり、ドジュンがユジンを殺害したのではないかと考える。
そして事件の真相に迫るため、ミホは当時現場に居たというジエに話を聞きに行くのだが…。
隠された闇と幸せとの間で翻弄される登場人物たち
幸せそうな生活の裏に隠された闇。それぞれが見せたいと願う仮初めの幸せ。本作では、そんな幸せと隠された闇の間で、ヒラヒラと翻弄されるセレブたちの姿が生々しく描かれていた。作中では、事件の真相に辿り着いたミホが、心の中で「死んでも隠したかったのは本当の幸せ。死んでも守りたかったのは偽りの幸せ」という深い言葉を残している。
また本作の見どころといえば、物語が進むにつれて変わっていく“登場人物同士の関係性”だ。最初は自分の秘密を守ることに必死で、事件を探ろうとするミホに敵対心を抱くママ友たちだったが、最終的には、ミホに協力しながら一緒に真犯人を追い詰めていく様子が描かれる。特に本作では、それぞれが隠したがっていた“秘密”が明るみに出て1度は絶望に打ちひしがれるも、最後には皆一様にスッキリとした表情を見せているのが印象的だった。
「ハピネスバトル」は“一人の女性の死”をきっかけに、思わぬ展開が巻き起こり、それぞれのキャラの秘密や葛藤なども色濃く描かれた、見応えのある作品となっている。
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