賢成のデートの相手が抱える大きな悩み
オンラインゲームで知り合った2人はこの日が初対面。水族館でのデートは楽しそうな雰囲気だったが、妃奈は賢成にリアルで会うことを決めた理由を正直に明かした。
それは、ゲームの課金が大変でオンラインゲームをやめようと考えているということ。ゲームの中で助けてもらった賢成に直接会ってお別れを言いたかった、と。
賢成が一方的にフラれた形に見えたが、妃奈の様子が気になった香恋は彼女の後をつけてみると、ゲームをやめなければいけない理由が判明。
妃奈はゲームの課金のために闇金サイトから借金し、利息を含めた総額が300万円になってしまった。その借金を返済するため闇金サイトから“闇バイト”として売春を斡旋されたようだ。
闇バイトに潜入して闇金サイトを撲滅
その闇バイトを斡旋している闇金サイトが、クロッキー社の“個人情報の流出”に繋がっていることを察知したゼロは、“闇バイト”への潜入を提案。
妃奈は15万円を借りたら1年で300万円に借金が膨れ上がった。警察に相談してもまともに話を聴いてもらえず、やむなく闇バイトをしようと決めた。
ゼロは闇バイトに潜入することで、そこからクロッキー社の“個人情報の流出”の証拠を掴もうという計画である。
闇バイトは男性と女性とでは内容が違っていて、女性は売春だが男性は強盗など。妃奈の代わりに賢成が借金を肩代わりするという設定でなんとか潜入することができた。
「気概のある若者が必要」と言う國見の狙いはまだ分からない
闇金サイトの摘発に成功したゼロたちは配信でクロッキー社の個人情報流出がこの件にも絡んでいることを告発。しかし、國見は動画配信で緊急会見を開き、その動画が加工された偽物、つまりフェイク動画だと発表した。元の動画も公開したことでまたまた形勢逆転。マルスは視聴者からも反発を受け、クロッキー社から名誉毀損で訴えられることとなった。
またしてもやられてしまったゼロだが、國見は本当に“ただの敵”なのかどうかが気になった。というのは、國見が秘書の大咲(菜葉菜)との会話の中で、國見が「俺は彼らと同じ目線に立って戦うって決めたんだよ。あいつが倉科エリの死に関わっていた以上はね」と話すと、大咲は「それが親としての贖罪ということですか」と答えている。“親”というのは誰の親なのかという疑問が浮かぶ。
そして「考えることを放棄して、付和雷同するだけになったこの国に引導を渡す」という使命があることも明かし、自身が「カンフル剤になってこの国をスクラップしてもビルドするには気概のある若者が必要」だとも語っている。
その気概のある若者の候補として“マルス”がいる。「今後の彼ら次第かな」という國見の言葉には、そういう意味が込められているように感じる。
ゼロにとっては仲間を死なせた憎き敵だが、國見にも事情があり、試練を与えてゼロとマルスの成長を見守っている感もある。真意が見えない不気味な存在ではあるが、自分や自社のの利益のためだけに動いているのではなさそうだ。まずは“名誉毀損”の訴えという窮地をどのようにしてゼロたちが切り抜けるのかに注目したい。
◆文=ザテレビジョンドラマ部