頼もしいミフネがシグルたちを後押し
シグルはレオンのブレスレットに刻まれた“未知”を示す文様から「YRR(イール)」と名付けた知的生命体について、国際海洋保護委員会で説明をおこなう。だがやはり「いまの科学では説明できない」という意見は、受け入れられなかった。科学の先端を行く委員会参加者にとって、カタリーナと同じく認めることができない言葉だったのだろう。
そんななか、レオンやチャーリーが入手した映像に見えた謎の音について新情報が入った。天体学者のサマンサが同じ周波数の音が、北極や南極で観測されているというデータを持ってきたのだ。北極や南極に“イール”の手がかりがあるかもしれない…そうした情報に、アイト・ミフネ(木村拓哉)が協力の意向を示す。
ミフネは国際海洋保護委員会にシグルの意見が通らなかったことを残念だと表明しつつ、シグルの示したデータと仮説に納得したと告白。自身が地球の資源から富を得て、海に恩恵を受けた身だからこそ、海の恩返しする義務があると語った。「私もあなた同様、仮説が正しいか確かめたい」そう語ったミフネの援助を受け、すぐさまチームは北極海へと向かうことになる。
威風堂々たる姿を見せる木村拓哉
これまでもミフネが登場する回はあったが、日本の会社であることから部下は日本語でミフネと会話をしていた。外部との折衝はサトウに任せていた形だったのだが、今回はシグルと英語で会話することに。
財団として「イール」の調査に金を出す理由を語る重要なシーンだけに、BGMは控えめで木村の声だけが響く。息を飲むような緊迫した空気が流れるなか、木村は身振り手振りを交えつつ、流ちょうな英語を披露。
大きな影響力を持つ“財団”の主という役にばっちりハマった、威風堂々たる姿を見せた。さまざまな役柄を演じたことのある木村だが、今作でもその強烈な目力は健在。未知の存在に対する警戒と異常を解決したいという意思を、短い時間のなかで表現しきった形だ。
資金提供という立ち位置だけに現場には現れないミフネという役ながら、要所要所で強烈な存在感を示す木村。今後もチームの危機を助ける存在として活躍するのか、注視していきたい。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
発売日: 2019/12/04