注目ポイントは「正義は今だ」の言い回しの変化
――撮影現場での玉木さんはどのような様子ですか?
北川:役者さんの中には、せりふ量が多かったら、集中して皆さんとなるべく話さないようにしている方もいますが、あれほどせりふの量が多いのに、玉木さんはそんな感じが全くなく。トコトコとその辺を歩いて、誰かと話している姿をよく見ました。
中島:そうですね。すごくフランクな方です。
北川:そのおおらかさで引っ張る…というか、受け止めていた感じがしました。
中島:今回、キャリアが長くない役者の方も結構いたのですが、そういう意味では、彼らに「こうしなさい」と直接言うわけではなく、お芝居や空気感で引っ張っていくみたいなところはあったかなと思います。
お芝居の面でもあとは例えば子役二人と、あまり親しくなりすぎても緊張感がなくなってしまうけど、親子の関係を築くという部分でどこまで距離感を詰めて過ごすかなど、とてもバランスを考えられていました。あらゆるシチュエーションにおいて、さまざまな方への気遣いが隅々まで行き渡る方だなという印象です。
――審査員メンバーの方たちは撮影現場でどういった様子でしたか?
北川:裏でもめちゃくちゃコミュニケーションを取り合っていました。とても仲が良かったと思います。特に、高森健一役の入江甚儀さんと豹谷誠役のスチール哲平さんが、劇中で席が近かったことや同世代だったこともあり、盛り上がる時はその二人が中心になっていましたね。
あとは、兎川うさ美役の松本海希さんが、飴ちゃんを配るキャラクターなのですが、元々どの現場でも実際にご自身で飴を持参してキャストやスタッフに配られていたそうで。毎朝、役者とスタッフに美味しい飴を配ってくれて、キャストとスタッフの橋渡し的存在になっていました。
バップ
発売日: 2022/10/26