取材合戦にならないよう意識、大事なのは“捨てていく勇気”
――番組としての今後の目標や抱負があれば教えてください。
鶴瓶:“目標がない”ということが良いんですよ。『A-Studio+』としてやらなければならないことを着実にやっていくことが大事だと思います。忘れてしまいそうなので、先に言いますね。これ、自分で書いた15年分の資料なんですよ。
藤ヶ谷:すごい! 全部取ってあるんですね…字きれいですね!
鶴瓶:ありがとう(笑)。これ見てくれ、これ。
藤ヶ谷:どなたのですか? すごい、字がびっしり…これ僕のやつですか!?
僕はこの番組のゲストに出せていただいたことがMCに選んでいただいたきっかけですが、僕の時も家族や友人にべーさんが会って取材をしてくださって。それがすごくうれしかったですし、芸能界一、家族や友人に会っているって唯一無二じゃないですか。べーさんは2000組以上に会っているんですよね?
鶴瓶:ゲストの方を知ることは当然だけれど、その人の家族も知っているから、そっちと仲良くなったりするんですよ。この間も堤真一のお母さんから電話掛かってきたりして(笑)。
そういうことってすごく大事で。なんでこれを持っているかというと、『A-Studio+』に出てくださるゲストもさることながら、ガヤ(藤ヶ谷)と一緒にやっているので、ガヤがどんな感じだったかってもう一回調べてみることもあるんですよ。
藤ヶ谷:僕は今までMCの経験が全くなかったので、最初の頃は“ゲストの方の友人から聞いた話をできるだけたくさん言わないと!”と考えていたのですが、捨てていく勇気が必要だなと思いました。
取材こんなにしました合戦になっちゃうと、また違うじゃないですか。だから捨てていくということに対して、最初は勇気が必要だったんです。
鶴瓶:僕がこれを持ってきたのも「こんなにやったんです」という意味じゃなくて、自分の記憶の中にこれだけ入っているということがすごく大事だし、今日のゲストの方にもそれをやって来ているので。何年か経ったから辞めようとかないですし、これが永遠に続くんですよ…はよこんなの辞めたいですよ(笑)。
藤ヶ谷:周年の時にそんな言葉出ることあるんですか(笑)?
鶴瓶:番組を辞めたいということじゃなくて、こういう作業を1回目からやってしまったから、ずっとやっているんですよ!
藤ヶ谷:僕もライブとか、舞台や映画で頭がワッてなっちゃいそうになって、でも“明日(『A-Studio+』の)収録だ”ってなった時に、ここでサボって早く寝ることもできるけれど、自分がゲストで出演した時に取材していただいて、親孝行や友達孝行がすごくできたし、べーさんこれをずっとやってきたんだなと考えると、ここで負けちゃいけないなと思います。
――事前取材はさることがなら、それ以外にもゲストの方を調べたりされていると思いますが、準備にはどのくらいの時間をかけられているのでしょうか?
鶴瓶:ぶっちゃけて言うと、一人あたり7時間くらいかかるんですよ。朝から晩まで一日準備をする日があるんですけど、それでも満足いくことは少なくて。だから淡々と続けています。
藤ヶ谷:たしかに、映画に出演されていたら見ますし、アルバムだったら一曲ずつ聞いて、本を出された方がいらっしゃったら本を読む。でも、「全部読んだんですよ」というアピールじゃないんですよね。
鶴瓶:そう、だけど会う勇気みたいなものはあります。“これだけ知ってるんだから!”じゃないですけど、例えばミュージシャンの方だったら、新しく出したアルバムだけじゃなくて、前のアルバムも調べて、ずっとメモを書いてるんですよ。きっと頭がおかしくなってるんです(笑)。
藤ヶ谷:頭おかしくなってるとか、もう辞めたいとか、ネガティブなワードあんまり書かないでくださいね! 要は“長く続けたい”ってことです(笑)!