築き上げた“あうんの呼吸”「年々分かるようになってきている」
――これまでの事前取材や番組収録で印象に残っていることを教えてください。
藤ヶ谷:僕はドラマの撮影現場に潜入したり、緊張感のある場面も多くて。たしか多部未華子さんが出演されているドラマのセットに潜入して、僕の置いた小道具がオンエアに乗ったり…自分は体験型の緊張なんですけど、べーさんってコスプレ系多くないですか?
鶴瓶:コスプレ多いよね(笑)。
藤ヶ谷:あと覚えているのが、道枝(駿佑)くんの時にドローンにハマっているということで、べーさんの頭にみっちーがドローンを飛ばす姿を、僕が真ん中で見ているっていう…不思議な回がありました(笑)。
鶴瓶:それに、シム・ウンギョンさん(がゲスト)の時は韓国まで行ってますから、マイナス17度ですよ。韓国まで行って、帰ってくるんですよ、サムゲタンを食べに(笑)。
藤ヶ谷:僕が入る前にもっと遠くに事前取材をしに行ったことはあるんですか?
鶴瓶:渡辺謙さんの取材でロスに行って、謙さん行きつけの食堂に入ったな。取材に行って、すぐ帰ってきてだから、飛行時間の方が長いし、合間時間はずっとメモを書いてんねん。
藤ヶ谷:すごいですね、まだまだ見習うことがたくさんあります。
――藤ヶ谷さんはこの4年間でどんなところが鍛えられたなと感じていますか?
藤ヶ谷:MCになったばかりの頃は、よくべーさんから収録終わりに電話をいただいていて。僕は「もう少しこうした方がいいとかありますか?」とアドバイスを求めていたんですが、べーさんは「お前には何もない、自然体なところがええんや」と言ってくださって…そこを自分の良いところだと、より認識するようになりました。
鶴瓶:ほんまにそうよ! この番組を自然な空気で進めていくのは非常に難しいんですよね。それを最初からできていたので「言うことないわ」と伝えました。
藤ヶ谷:しゃべるのがうまい方にはいろんなパターンがありますが、自分はしゃべるというよりも“聞く力”を身につけたいなと思って。なので、聞く力を意識するようにはなりました。
――鶴瓶さんは藤ヶ谷さんのMCはどういった部分が魅力的だと感じていますか?
鶴瓶:“ここ聞きたいな”とか“あれなんやったっけ”と思ったときに、スッと振ってくれるんですよ。言っていないことがあれば、それをすぐに引き出してくれて。緊張していたり、型にハマっていたら絶対に出てこないと思いますし、自然な感じだからこそ出てくるだろうなと。
藤ヶ谷:よく夫婦間で「アレ」で分かるって言うじゃないですか、たしかに収録の時にべーさんが「あのー…ほら、何や」って言っている時に「あのー」で“ご家族のことだな”って年々分かるようになってきているんですよ(笑)。
鶴瓶:動物飼っているみたいに言うなや(笑)。「あのーあれやんか!」ってだけじゃ何も絞り切れていないのに、ピンポイントで当ててくれるっていうのは本当にすごいなと思います。