一点をぼーっと見ているだけでちょっと切ない顔に見えるっていう(笑)
――実際に現場でキャストの皆さんの演技を見ていかがでしたか?
芽育ちゃんに関しては、ずっと好きで見ていたのですが、想像以上に目がキラキラしていて(笑)。かわいいなぁと思いながら見ていますが、すごくお芝居もしっかりしているし、いちいち細かいことを言わなくても全部わかってやってくれるのでとても助かりました。
濵田くんはギャップを意識したというか、本人の気質はパティシエ練習などで実際会ってわかったので、その濵田くんが大門としてこういう表情をするっていうのをうまく出せればいいなと思いました。前半はあまり笑わないタイプの役だったのですが、実際の濵田くんは“にか~”っと笑うので、その“にか~”っと笑う表情の出しどころは計算をして入れていった感じですね。
中川くんは“完璧な王子様”みたいな役だけど、もともと雰囲気がちょっとホワッとしているので、その雰囲気を大事にしつつできればと思ったのですが、なんかその雰囲気に助けられたというか、一点をぼーっと見ているだけでちょっと切ない顔に見えるっていう(笑)。別に本人はぼーっと見てないんですけどね(笑)。でも、“切なく見える表情を持つ子だな”と思ったので、それをうまく有効活用できたらなと思って、ここぞというところに入れていきました。
――濵田さんは本作が恋愛ドラマ初挑戦とのことでしたが、しぐさや表情などの演技で苦労はなかったのでしょうか?
できるときとできないときの差が激しいというか、“このシーンは結構クールな感じで落ち着いてやりたい”って思っていても、すごくテンションが高いお芝居で作ってきていたりしたこともありました。でも「こうなんだよ」って説明したら「わかりました!」って言ってすぐやってくれて。
本人もよく笑っていたのですが、ラブストーリーだと大事な部分でスローモーションになるので、「ドラマだとここスローモーションになるから、もうちょっとゆっくり動いて」って話すと「なるほど!」って言ってやってくれたりして、全部素直に受け取って演じてくれていましたね。
――パース・ナクンさん演じる梅ちゃんもすごくいい味を出していますよね。
そうですね。梅ちゃんの役はオーディションをさせていただいたんですけど、パースくんはすごく日本語がうまくて。今ドラマで見ているよりも、本人はもっとうまいんですよ。それで、オーディションでお芝居をちょっとやってもらったときに「もうちょっと日本語下手にできたりする?」って聞いたらちょっと難しそうにやっていて(笑)。
でも最初に見たときに「あ、梅ちゃんだ!」って思っていたので、私の中ではパースくんにお願いするのを決めていたんですけど、オーディション結果の連絡を2日くらい待たせちゃっていたんですね。そしたらマネジャーさんに「僕は日本語がうますぎるから落ちるんだ」って言っていたらしくて(笑)。とってもかわいい子ですよね。現場もあの感じなので、みんなすごく癒やされています。