巨大病院で巻き起こる権力争いをきっかけに“野心”と“復讐心”が入り混じり、人間の内に秘めた“欲望”がむき出しになっていくリベンジサスペンス「Re:リベンジ-欲望の果てに-」(毎週木曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)。赤楚衛二演じる大病院の元理事長の息子・天堂海斗が、父親である元理事長の死の真相と父親が築き上げてきた大切なものを取り返すため、元同僚であり週刊誌の記者である木下紗耶(見上愛)と共に探っていくサスペンスドラマだ。今回は、海斗と木下の上司である出版社勤務の薮田を演じる町田悠宇にインタビュー。本作品の見どころや俳優になったきっかけや、今のめり込んでいることなど語ってもらった。
伏線が張られた脚本&リアルな映像が魅力「イチ視聴者として毎週楽しんでいます」
――3話まで放送され、ますます先の読めない展開になっていますが、脚本を読んでいていかがですか?
初めて脚本をいただいたときから、次はどうなるんだろう?とのめり込むほど面白くて…。展開をいろいろ予想しているのですが、かなり裏切られています(笑)。丁寧に張られた伏線が、少しずつ回収されていく楽しさがあるんですよ。これからもかなり話が動いていくので目が離せないと思います。
――実際に放送をご覧になっていかがですか?
あっという間に終わっちゃうんですよ。気の休まる間がないというか。そして映像に説得力を感じています。画質やトーンなど、シリアスな雰囲気がしていてカッコいい。例えば第1話で、天堂市子(余貴美子)が海斗に病院に戻ってこないように牽制しに来るシーンでドリンクを飲んでいるのですが、そこの詳しい描写は脚本には特に書かれていないんですよ、セリフだけで。でも映像になると、ハーブティーのような真っ赤なお茶がカップからあふれている…。そのワンシーンで市子の怒りとか複雑な気持ちが垣間見られ、ドキッとしました。出演者の一人であるのですが、イチ視聴者として楽しんでいます。
――海斗の元上司である薮田を演じていますが、薮田をどういう人物だと思って演じていますか?
病院の中で起きている事件が非日常的なので、出版社の話はちょっとリアルに、視聴者の方の日常に近い存在として演じています。薮田自身、語気が強かったり、部下に対して割と強めな態度をとっているところはあるのですが、そこがどこか人間的というか。身の回りにいるかもしれない…と感じていただくことを意識しています。ちなみに薮田はただのイヤな人というよりは、部下に対してきちんとした思いがあってあの態度になっている人物だと思っています。
赤楚さんの姿勢に感化「相手の方に合せたお芝居をしていきたい」
――海斗演じる赤楚さんや、木下を演じる見上さんとのシーンも多いと思いますが、現場の雰囲気はいかがですか?
お二人からかなり刺激をいただいています。お芝居の面はもちろんですが、人間としてもかなり魅力的で素敵な方たちです。赤楚さんに関しては、僕の方が年上なのですが、初日からフランクに話しかけてくださって緊張を解いていただきました。そういう姿を見ると、僕も頑張らなければ…と思います。見上さんとのシーンの方が多いのですが、撮影の合間も本当に何げない話を振ってくださったり、楽しく過ごさせていただいています。
――お2人と一緒に演技をしていていかがですか?
お芝居は相手がいて成り立つものなのですが、お2人ともお芝居のバリエーションをすごく持って現場に来てられているんですよ。これは現場で話しているのを聞いたのですが、赤楚さんは何パターンかお芝居を考えていて、相手のお芝居に合わせている…とおっしゃっていて。これは僕もマネしようと思いました。どうしても脚本を読んでいると、自分なりのプランが生まれてそこに囚われてお芝居をすることが多いんですよ。でも本来お芝居というのは、自分がやりたいと思っていることを消してでも相手に合わせることが大事なんですよね。そうやって相手の方といいお芝居ができたときは本当に楽しいし、演じていてうれしいですから。今回、ご一緒させていただき、本当に勉強になっています。
――薮田のキャラクターは現場で変化していったものでしたか?
薮田は監督とすりあわせてキャラクターを作っていきました。初日に僕が考えた薮田を監督にお見せして、そこにわかりやすくメスを入れていただき具体的なキャラクターに落とし込めたというか…。監督のビジョンがしっかりあったので、薮田を初日から掴めることができました。本当にお芝居は一人ではなくみんなで作るものだなと感じています。