俳優、声優、YouTuberとして幅広いフィールドで活躍中の染谷俊之の魅力に迫るWEBザテレビジョンの連載「月刊染谷WEBマガジン」。毎月、深掘りインタビューを敢行し、仕事の近況からプライベートまで、事務所NGギリギリの質問をぶつけて“染様(染谷俊之の愛称)”を丸裸にします。第30回は、主演を務めることが発表された舞台「川越ボーイズ・シング ~喝采のクワイア~」(6月22日<土>~30日<日>/東京・シアターH)について聞きました。
作品の舞台・川越にまつわる思わぬエピソードとは?
──今回の作品はTVアニメ「川越ボーイズ・シング」の舞台版ということですが、どんなストーリーでしょうか?
僕が演じるのは、響 春男という天才指揮者の役です。才能はあるのですが、とある事情で業界を追放されてしまい、祖母が理事長を務める川越学園にやって来ます。そこで祖母に「ボーイズクワイア部を作って、日本一になったら元の業界に戻してあげる」と言われ、最初は嫌々なんですが、部員を集めて、生徒たちと青春するというストーリーです。
──アニメ版(2023年10月~2024年1月に放映)はご覧になりましたか?
全12話見ました。純粋に面白かったです。川越という素敵な街を舞台に、クワイアという聖歌隊を題材とした青春学園モノということで、面白い要素がギュッと詰め込まれた作品でした。これを舞台化して生で届けられるということで、アニメ版とはまた違った面白さになるんじゃないか思い、僕自身ワクワクしています。
──作品の舞台となる川越には行かれたことはありますか?
はい、自転車で行ったことがあります。いつだったか記憶は曖昧ですが、数年前に本格的な自転車を購入した年だったと思います。
──えっ、都内から自転車で行ったのですか?
別に川越を目指したわけではないんですが、何となく自転車に乗って遠出したいなと思って、自転車を走らせていたら川越に着いていました(笑)。距離的には都内から片道40kmくらい。ロードバイクでけっこうスピードが出るんで、全然辛くなく、あっという間でしたね。
──川越で観光もしましたか?
いいえ、特にしませんでした。そのあとに、時の鐘(川越の有名な観光名所)をはじめ、古い街並みがすごく綺麗だということを知ったのですが、当時は川越に着いただけで満足してしまいました(笑)。鰻とか、焼き芋とか、グルメも有名なんですよね? もっと楽しめばよかったとちょっと後悔しています。
指揮者役に初挑戦。「春男が前向きになっていく姿をしっかり表現したい」
──これまで指揮者の役を演じたことはありますか?
ないです。指揮を振る練習はまだしていないんですけど(※インタビューは3月下旬に実施)、指導してくださる指揮者の方とはお会いしました。そのときに少しお話をさせていただいたんですが、基本的には右手で拍を取って、左手で表現するそうで、その際にギュッと手を握らなくてはいけないなど、特に決まりはないそうです。僕自身も最近、YouTubeを見て研究しているんですが、指揮者によって個性が出ていました。自由だからこそ、逆に難しい面もあって、「僕はどうしようかな?」と思案をしているところです。
──アニメ版を見て、響 春男はどんな指揮者だと分析していますか?
アニメでは春男が指揮を振っているシーンというのは、実はそんなにないんです。なので、僕なりのイメージになってしまうんですが、そもそも嫌々引き受けたので、最初は適当な感じだったんだと思います。これまで一流の音楽家を相手に指揮を振ってきたのに、「なんで素人の高校生が相手なんだ」と。でも彼らと触れ合っていくうちに、前向きな気持ちに変化していくので、そういう気持ちをしっかり表現したいと思っています。
──生徒役のキャストも発表されました。過去に共演経験がある方はいますか?
井阪郁巳くん(日向 行役)は、ドラマ「Solliev0(ソッリエーヴォ)」(2024年4~5月)で共演していて、僕の配信番組(ニコニコチャンネル「月刊染谷マガジン」)にもゲストで出てくれました。あと、加藤 将くん(白鳥修治役)は、以前にWEBドラマで少しだけ共演したことがあります。彼ら以外の方は、今回が初めましてです。
──では作品の見どころをお願いします。
クワイアを題材とした青春学園モノということで、以前大ヒットした「ウォーターボーイズ」のようなポテンシャルを感じる作品です。しかもクワイアってけっこう自由度が高くて、アニメではダンスを採り入れたりもしていて、新たな可能性を秘めています。生徒たちがクワイアの魅力が伝わるよう頑張ってくれると思うので、僕だけでなく、生徒たちにも注目してもらえたら嬉しいです。そして、アニメもすごく素敵でしたが、それとは違う、舞台ならではの良さも伝えられたらいいなと思っています。