同世代の北村匠海や堀田真由からも刺激を受ける
――現場で刺激を受けたことや成長できたと感じたことがあれば教えてください。
作品的にも難しい単語や専門用語がある上にそもそものセリフ量が多いのですが、皆さんそれに負けない精神力を持って入り込んで集中されているので、すごく勉強になります。
特に法廷での長谷川さん演じる明墨のセリフ量が圧倒的に多いのと、一つ一つの言葉のパワーがやっぱりすごくて。テンションをずっと変えずにいるところもすごいなと思います。
――同世代の北村匠海さんや堀田真由さんとのエピソードがあれば教えてください。
初めての法廷シーンの日に写真を撮らせていただき、それで僕の緊張もほぐれました。堀田さんは「よるのブランチ」(TBS)で一緒に現場レポートをさせていただいたこともあり、雲のような存在というか、すごく落ち着いていてふわふわした感じがあって、一緒にいて居心地がいい方です。
お二人とは今のところ法廷シーンしか一緒になるときはないのですが、セリフを間違えている瞬間を見たことがないですね。それぐらいしっかり準備されているのだと思います。法廷にはなじみがないので普通ならアップアップしてくると思うのですが、自分の中に落とし込んでお芝居されている姿を見て、やっぱりすごいなと思いました。
――野村萬斎さんとの共演についてお聞かせください。
伊達原という役は、目の奥が笑っていないんですよ。その恐怖がすごくあって、目で負けそうになります。目で訴えてくる、そのパワーがすごいんです。セリフ量的には萬斎さんの方が断然多くて、僕はセリフがない瞬間が多いのですが、その瞬間が一番耐えるときだと感じています。
今のところ連敗なんですよね…。でも、僕も目の強さは自分の持ち味でもあるので、とにかく真っすぐ見つめ返しています。まだ撮影はあるので、勝ち越したいと思います。
――改めて、この作品の魅力はどんなところだと感じていますか?
かなり伏線を張っていて、全部裏切っていくところがとても魅力だなと思います。SNSでも視聴者の方が考察して盛り上がっていて、シンプルにエンターテインメントとしてとても面白いなと思っています。
――その散りばめられた伏線の中に、山下さん演じる菊池大輝も入ってきそうですか?
がっつり入っていますね。第4話で伊達原さんに「ちょっと君に頼みたいことがあるんだけど」と言われるシーンがありましたよね。ここから菊池がどんな動きをするのか楽しみにしていてほしいと思います。
視聴者が見て、「うわ、いいな」という芝居に自分で持っていけるようになりたいんです。第1話で明墨さんが「ハリネズミだよ」と手を顔の横で広げたときに、「こういうことをやりたいな」と思って。そういうギャップのある面白い演出を自らできたらなと思います。
――“追いアンチ”をする視聴者がたくさんいる中で、改めて振り返って見てほしいシーンはありますか?
やっぱり第1話がすごく好きです。最後のシーンで、一ノ瀬ワタルさん演じる尾形仁史の病気を晒してでも勝ちたいという描写がありましたが、そういう賛否がありそうな発言を成立させた長谷川さんの目と、ドラマの演出がすごいなと思ったので、そのシーンがとにかく大好きで印象に残っています。
――最後に、視聴者へのメッセージをお願いします。
第5話、第6話で菊池がコソコソと動き始めていてそろそろアクションを起こしますので、見守っていてほしいなと思います。また、シンプルにドラマを楽しんでほしいです。僕も毎週楽しみにしているので、裏切りと伏線と、明墨さんの言葉をとにかく聞いて、このエンターテインメントを楽しんでほしいなと思います。
トランスワールドジャパン
発売日: 2024/04/25