ついに明かされた雄英内の内通者の正体に視聴者衝撃
デクたちが訓練に励む中、青山優雅(CV:桑野晃輔)が姿を消した。デクが雄英に戻ってきてからも笑顔を見せない青山の姿が気にかかっていた葉隠透(CV:名塚佳織)は、後を追った先で彼と両親の会話を聞いてしまう。「やるしかないのよ…あの人が再び“指示”を出してきた」「やらなきゃ私たちが殺されてしまうの!」と切羽詰まった様子で訴えかける青山の母。あの人とは他でもない、AFOのことだ。
USJ(ウソの災害や事故ルーム)襲撃・林間合宿襲撃と立て続けに敵(ヴィラン)からの攻撃を受けた1年A組。カリキュラムの内容や合宿先などの情報は本来、教師と生徒しか知り得ない。ゆえに兼ねてより雄英内に“内通者”がいるのでは?と囁かれてきたが、その正体はまさかの青山。もともと“無個性”だった彼は、「“皆”から外れないように」という両親の希望でAFOから“個性”ネビルレーザーを与えられたのだ。以来、AFOの支配下に置かれた青山は自身の意思に反し、雄英でスパイ活動をさせられていた。
これには「まさかすぎた」「え?ウソでしょ」「青山くん…マジかよ…」と視聴者の間に衝撃が走る一方、USJ襲撃時の青山の所在が不明だったこと、第6期で雄英を出て単独行動を取るデクをクラスメイトたちが必死で説得する中、青山だけが何も声をかけなかったことなどを根拠に、以前から内通者=青山優雅を予想していた人たちから「やっぱり」という声も挙がった。
そして、葉隠と同じく青山の様子が気になって後を追ってきたデクもその事実を知る。自暴自棄になった青山はデクに向けてネビルレーザーを放出するが、葉隠がとっさに光を屈折させる自身の性質で攻撃を止めた。これ以上、青山が人を傷つけないように。一瞬だけ浮かび上がった葉隠の顔は涙に濡れていた。「何考えて教室にいたの!?」という彼女の涙ながらの訴えが、青山の心を罪悪感で蝕む。最後はデクが両親とともに青山を拘束するという、あまりに辛い展開だ。
暗闇の中に一筋の光を差し込んだデクの言葉とは
すぐさま警察による事情聴取が行われ、その場に雄英の教師陣や1年A組の生徒たちも居合わせる。未だ信じられない気持ちでいる仲間たちの前で青山が吐露するのは、デクが自分と同じく“無個性”だったことを知った時に感じた惨めさだ。どちらもスタートは同じだったはずなのに、一方は平和を壊す敵(ヴィラン)、もう一方は平和を守るヒーローとしての道を歩んできた。
もしかしたら自分のせいでクラスの誰かが死んでいたかもしれない。にもかかわらず、みんなと仲間の顔をして笑い合えてしまった。AFOと戦う重圧を背負ったデクを心配するよりも先に、自分の惨めさに絶望した。そんな自分を「根っからの敵(ヴィラン)」と責める青山に、手を差し伸べたのはデクだった。デクは知っている。青山が林間合宿襲撃の際に、爆豪や常闇踏陰(CV:細谷佳正)を救けようとしたこと。AFOの支配から抜け出したくて、以前SOSを送ってきたこと。確かに青山は罪を犯したが、決して根っからの敵(ヴィラン)なんかじゃない。
「罪を犯したら一生、敵(ヴィラン)なんてことはないんだ。この手を握ってくれ、青山くん。君はまだヒーローになれるんだから!」
その瞬間、絶望で暗く陰っていた青山の瞳に光が戻る。かつて“無個性”だったデクはオールマイトにかけられた「君はヒーローになれる」という言葉で立ち上がり、その手を握った。どうか青山もデクの手を握ってくれますように。暗闇の中に一筋の光が差し込むラストに「青山くんずっと苦しかったよね、辛かったよね」「緑谷の言葉は、希望をくれる」「デクは本当にヒーローだ!!」「神回 原作でもすごかったけど映像なるとさらにすごい」という声があがった。
※朴ロ美のロは、王へんに路
■文/苫とり子
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