コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、サラリーマンが謎の肉まんにハマり、まさかの展開に巻き込まれる『ゾンビまん』をピックアップ。
作者のあらやかわいさんが5月26日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ反響を呼び、2.5万件を超える「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では、作者・あらやかわいさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
仕事終わりにふと寄った肉まん屋さんにドハマり…これがホラーへの入口だったとは
ある転勤して来たばかりのサラリーマンは仕事終わりに何か食べようと思った。その街はどこも閑散としており、お店は1つくらいしか空いてなかった。中華まんが売っているようだったのでそれを注文した。すると、店員の牛頭に「観光客向けで変なのしか置いてない。ゾンビまんっていうんですけど」と”ゾンビまん“を紹介された。見た目がゾンビのかわいらしい肉まん。だいぶ昔にネット掲示板でゾンビがいる街と噂され、ゾンビで街おこしをしているようだった。とりあえずゾンビまんを購入し、食べるものの香辛料のキツさに違和感を覚えた。
ゾンビまんになんとなくハマってしまい、毎日通っているサラリーマン。お店は意外と繁盛しているようにも見える。牛頭に「栄養が偏りますよ」と忠告される。加えて「うち以外はほぼ店が閉まっている。ゾンビがいるから定住したがらないんですかね」と話しかけられた。「ゾンビなんていない」と返すが「いますよ？」と応えてくる牛頭を見て、変な街だと改めて実感した。
帰るのが大分遅くなってしまったサラリーマン。最近体調の悪さを感じているため早く帰りたい。足早に帰宅していると、こんな時間にいるとは思えない女の子に遭遇する。その子をよく見ると、衝撃的なものを口にしていた。恐怖を覚え、慌ててゾンビまんを売る店に駆け込む。「変な子に追いかけられて」と事情を説明すると、牛頭は奥で休んでいかれます？と調理場へ案内してくれた。
変な匂いがする――。鍋を見るとまさかのモノが…。牛頭はサラリーマンの様子を見て「お客さんもう手遅れですね」と告げる。サラリーマンは何を食べてしまったのか。ゾンビまんの正体はなんだったのか。
ゾンビまんの真実が匂い始め、突如始まる恐怖の展開に「お兄さん顔いいけどこっわー」「後半ぞっとしてとても面白かった」と大反響。「ディストピア的な世界観が刺さる」と独特な世界観も話題となっている。あらやかわいさんの細かく美しい絵に「絵柄良すぎて意味わかんない」と絶賛の声が寄せられている。
“ディストピア的”読者魅かれる独特な世界観を展開…作者・あらやかわいさんに創作についてインタビュー
――『ゾンビまん』を創作したきっかけをお教えください。
中華がテーマの合同誌に寄稿するために描きました。去年から『ゾンビをバラして何か商売してるお兄さん』みたいなキャラを考えていて、いつか漫画で描きたいなーと思っており、合同誌に参加することが良いきっかけとなり作成しました。結果、無理矢理合同誌のテーマに合わせたためゾンビ肉で出来た中華まんの話になりました。(でも個人的に大好きな感じの話です！)
――「店員のお兄さんに魅かれた！」という読者からの反響がたくさん見られましたが、キャラクターデザインでこだわりがございましたらお教えください。
胡散臭いキャラにしたいなーと思って描きました。
こだわった点は、ずっと笑顔なところや着用しているシャツに若干チャイナっぽい要素を入れているところ、めちゃくちゃ肩幅が広いところなどです。がっしりした体格で人懐っこい感じのキャラが大好きです。でも今見ると肩幅広過ぎるだろって思うシーンもあります。
――『ゾンビまん』では細かい作画も印象的ですが、「ここをぜひ見てほしい！」というシーンや展開はございますか。
4ページのめちゃくちゃ笑顔で接客してるけど手では直前まで吸ってたタバコを潰してるシーンがお気に入りです！あと最後のページは肉を頑張って描いたので見て欲しいです。
――後半につれて不穏な雰囲気を感じますが、特にお好きなセリフや表情がございましたらお教えください。
9ページのセリフと店員の笑顔が好きです。また、店に訪れた新たなお客さんに話しかけるセリフで終わるラストは今までの不穏な出来事は店員にとっては大事ではなく、すぐ日常に戻る程度のことって感じがしてお気に入りです！
――今後の展望や目標をお教えください。
いっぱい漫画を描きたいです！商業でも趣味でもどんどん好きなキャラや話が描けたらなと思います。頭の中にあるうちでは誰にも見せられないのが悔しいので、自分がいいなーと思った物を高解像度で面白く出力出来るようになりたいです。
――最後に作品を楽しみにしている読者やフォロワーの皆さんへメッセージをお願いいたします。
まだ未熟な上遅筆でなかなか高頻度に漫画載せることは出来ないのですが、またいつか新しいものを描けた時には読んでいただけると嬉しいです！じわじわ成長していきたいです。あと次から男性キャラの肩幅広げ過ぎないようにします。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
