綾野剛と豊川悦司が、7月4日に都内で開催されたNetflixシリーズ「地面師たち」完成報告会に登場。共演の北村一輝、小池栄子、ピエール瀧、メガホンをとった大根仁監督と作品にちなんで「100億円あったら何に使うか」などを語った。
前代未聞の事件を描くクライムサスペンス
同作は、実在の地面師事件に着想を得た新庄耕の同名小説を大根監督が実写映像化。不動産売買をエサに巨額の金を騙し取る、欲望にまみれた詐欺師集団“地面師”たちが繰り広げる前代未聞の事件を描くクライムサスペンスで、綾野と豊川がW主演を務める。
地面師グループの交渉役・辻本拓海を演じる綾野は、現場の雰囲気について「終始とても楽しかったです」と語り、「皆さん自分にとって大先輩ですけど、現場力や人間力がとにかくすごいので、その中で何テイクも重ねていくうちに新しい一面がどんどん見えてくるんです。(劇中の)大人たちがドンドン狂っていくところも作品の魅力かなと思いますし、誰一人“こなす“のではなく、役を生き抜いている姿を毎日目に焼き付けて、それがまさにこの作品に全部映っている。大根さんの手腕にとても興奮しました」と、何テイクも重ねる大変な撮影を経て、完成した作品に自信を見せた。
一方、「とてもやりがいのある面白い役」だという地面師グループのリーダー・ハリソンを演じる豊川は、お気に入りのシーンについて聞かれると第1話冒頭の拓海(綾野)とのシーンを挙げ「あそこから始まっていくんですけど、現場もまだ2日目くらいで、スタッフの間にも緊張感があって、とても素晴らしいシーンが作れたんじゃないかなと思います」と拓海を地面師に誘う場面に手応えをにじませた。
100億円あったら何に使う?
そんな中、100億円不動産をターゲットにする今作にちなんで、「もし100億円あったら何に使いたいか?」という質問が。
これに綾野は「シリーズものを3本作りたいです。1本大体33億ってことですかね」と野望を語り、「新しい物語をちゃんと生んでいって、こういったNetflixなどのプラットホームから発信されるものはいろんな発信場所がありますけど、とても魅力的だなと思いますし、3本作りたいですね」と、新たな映像作品を生み出したい考えを明かす。
続く豊川が「100億というのは個人で使い切れる額ではないと思いますし、本当にお金が必要な人の所に配って回りたい、って言ったらちょっと優等生っぽいかもしれませんけど…」と話すと、素直に野望を語った綾野は「何か、すいません」と苦笑い。
そんな綾野を見て、豊川は「僕もシリーズものを作ろうかなと思います(笑)。お金に困ってるもんね」とフォローを入れると、綾野は「ありがとうございます! 3本増えるので、6本になりますね」と笑顔を見せていた。
その他、北村は「僕は世界中の人が幸せになるために使いたい。それ以外のことは出てこないですよね」とそれこそ優等生な回答を、小池は「大金を持つと人って争ったり、醜いところが見えたり、自分も危険な目に遭ったりして怖いので…。お世話になった方や仲間たちと分け合って気持ちを軽くしたいですね」と責任の分散を図り、瀧は「一旦3億ずつジュラルミンケースに詰めますね。33個作って、その横に白バイを33台置いて、横に警察官の格好をした人を並べて写真を撮りますかね。その後で寄付します」と、それぞれ独自の使い道を語っていた。
Netflixシリーズ「地面師たち」は、7月25日(木)よりNetflixにて世界独占配信。
◆取材・文・撮影=月島勝利(STABLENT LLC)