三谷幸喜脚本の「古畑任三郎」シリーズは、田村正和演じる主人公・古畑任三郎が、完全犯罪をもくろむ犯人たちの難解なトリックを卓越した推理力で解いていく、ミステリードラマの金字塔。FOD・TVerでは「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」を開催中で、第1シリーズの「警部補・古畑任三郎」第1~3話は7月6日(土)まで無料公開されている。小堺一機が議員秘書の犯人役を演じた第10話を紹介する。(以下、ネタバレが含まれます)
殺したはずの議員が一命をとり止めて焦る秘書
第10話「矛盾だらけの死体」は、宇野代議士(森山周一郎)の秘書・佐小水茂雄(小堺一機)が宇野の愛人・マリ(泉本のり子)を殺してしまう回。
マリのマンションで別れ話がこじれ、部屋を飛び出そうとしたマリを止めようと佐小水が押し倒したはずみに、マリが気を失ってしまった。佐小水はマリをベッドに運び、睡眠薬の錠剤を一粒ずつ根気よく飲ませていく。宇野はそれを平然と見つめていた。その後、佐小水は後処理をめぐってカッとなり、置物で宇野をなぐりつけて昏倒させる。そして、佐小水は部屋を抜け出した。
マンションで古畑(田村)が現場検証をしていると、そこへ佐小水が戻って来る。佐小水は、マリから自殺すると電話があり、あわてて駆けつけたように装う。だが古畑は、現場の状況と佐小水の証言に矛盾を感じていた。宇野が警察病院に収容され、一命をとり止めたと知ってあわてる佐小水。だが、宇野は当時の記憶を失っていた。同じ病院に入院していた部下の今泉(西村まさ彦)を使って、佐小水に揺さぶりをかける古畑。しかし、佐小水もしぶとく犯行をごまかす。