ももいろクローバーZの百田夏菜子が「百田夏菜子 30th BIRTHDAY LIVE」を7月15日に東京都・有明のTOKYO GARDEN THEATERにて開催した。
百田夏菜子の30歳を記念した特別な一夜に
今回のソロコンサートは百田の30歳を盛大にお祝いすべく、シークレットゲストの登場、サプライズ演出や発表など盛りだくさんで、祝祭ムード満点の多幸感溢れる特別な一夜となった。
30歳の誕生日を迎えたばかりの百田を祝福しようと駆け付けたモノノフ(ももクロファンの呼称)を迎え入れる会場のロビーには、百田の肖像画のような「エクボの穴」というアート作品の展示が。百田のトレードマークでもあるエクボの穴の奥にはカメラが仕込んであり、そこを覗き込んだモノノフの顔が開場中の場内モニターに次々と映し出されるという粋な演出が施されていた。
百田夏菜子「たくさんの感謝の気持ちを届けるライブにしたい」
ライブ本編はオープニング映像からスタート。ロビーに設置された「エクボの穴」が持つ意味や「エクボの穴の世界の中での不思議な誕生日の出来事」という今回のライブのコンセプトが伝えられた。そして、バースデーライブのオープニングを飾ったのは、せりふで始まるイントロが印象的なももクロの楽曲「デモンストレーション」。せりふパートが終わると、誕生花のダリアの刺繍をあしらったカラフル衣装をまとった百田がステージ2階部分から登場し、会場からは大きな歓声が上がった。続く2曲目も、ももクロのナンバー「Neo STRAGATE」で、白い衣装をまとった2人のダンサーと共にパフォーマンス。
ここで、最初のMCパートに。百田が「ついに30歳になりました」と語ると、会場からは盛大な「おめでとう」コールが沸き起こった。さらに「今日は存分におめでとうコールを浴びたい」と言うとと、5階席からアリーナまで順番に「おめでとう」コールを求めて、大満足の笑顔を見せた。そして、「お祝いしてもらうだけではなく、たくさんの感謝の気持ちを届けるライブにしたい」とメッセージを送った。
古参ファンにはたまらないハプニングを再現した演出も
続くブロックでは、これまでの活動の中でも特に印象的だった曲だという「オレンジノート」を歌い始めたが、ここで古参ファンにはたまらない演出が。曲が途中でストップし、百田が「覚えていますか?」と語り始ると、モニターには東京タワーが映し出される。2011年7月に東京タワーで開催された1stアルバム『バトル アンド ロマンス』発売記念イベントの「オレンジノート」パフォーマンス中に起こった、サビ前でバックトラックが止まってしまったハプニングを再現したいと語ると、会場のモノノフの手拍子を頼りに、百田はアカペラで再び歌い進める。ももクロの歴史の中でも伝説のひとつとして刻まれていた東京タワーでの一体感を再現した心にくい演出となっていた。
一体感が生まれた会場をさらに一つにするべく、次に披露された曲は「誕生日しよ」。2023年のクリスマスソロコンサートのためにリリースされた「クリスマスしよ」の誕生日仕様の替え歌カバーバージョンで、「本日の主役」と書かれた今回のグッズ「HAPPY BIRTHDAY リバーシブルタスキ」をかけ、3と0の風船を持って歌う百田に、モノノフからの「おめでとう」コールが何度も鳴り響いた。最後の歌詞を「最高なHAPPY BIRTHDAY、最上なHAPPY BIRTHDAY」と替えて歌い終えると、紙吹雪が舞い上がり、お祝いムードがさらに盛り上がった。
次のMCパートでは、百田が「お誕生日って、何だかウキウキしちゃうじゃない?」と言って、次の曲「ukiukihuman!」の振り付けをレクチャー。そして、「ココ☆ナツ」へと続き、ダンサーとのサークルダンスで会場を盛り上げる。そして、短いMCを挟み、ムーディーな雰囲気の「Doubt」と「ひかり」の2曲を続けて披露。ダンサーと共にハッピーオーラ全開で盛り上げた2曲からは一変。超ハッピーな前半2曲と百田が作詞を手掛けたクールでエモーショナルな後半2曲の対比も相まって、百田の歌唱力のみならず、作詞での表現力の豊かさや幅の広さを再認識させられるブロックとなった。