「隠れた師」の正体
先に師弟の親睦を深めようとホ・ヨムと茶を飲むなかで、彼の相談を妹が受けていたと知るイ・フォン。ミナ王女との間ではそんなことをしていなかったイ・フォンは驚きつつも、「では今日の厳しい忠告はホ文学の妹の指摘ですね」と冗談めかして語る。さらに茶の席に用意された黒あめを見て、「この貴重なあめも妹の物でしょう」「隠れた私の師に差し上げようと思う」と菓子を贈るように指示するのだった。
その後、ホ・ヨムの妹についてヒョンソンに聞いたイ・フォン。そしてホ・ヨムが今回の科挙の文科主席合格者であると聞くと、思い出すのはホ・ヨヌの兄が主席合格者であるという言葉だ。意外な繋がりを感じて笑みを浮かべるイ・フォンだが、ホ・ヨヌも帰宅したホ・ヨムから「妹が真の師」と言われていた話を聞いて落ち着かないようす。イ・フォンとホ・ヨヌの繋がりは少しずつ、少しずつ強まっていく。
ゆっくり紡がれていく絆をよそに、もう1つの縁が結ばれようとしていた。王であるソンジョ(アン・ネサン)がミナ王女の学友を選ぶ際、外戚勢力の首領であるユン・デヒョン(キム・ウンス)が挙げたのは自身の娘であるユン・ボギョン(子役:キム・ソヒョン)。それを「いいだろうな」としつつ、ソンジョは「大提学の娘(ホ・ヨヌ)も一緒がいい」と答えるのだった。
これにより、ユン・ボギョンとホ・ヨヌが宮廷に招かれる。そして運命に導かれるようにして、ユン氏の招きで宮廷を訪れていた星宿庁のチャン・ノギョン(チョン・ミソン)。彼女はホ・ヨヌを一目見た瞬間に、いまは亡き仲間・アリの「私の代わりに守ってほしい子がいる」という言葉を思い出す…。
それぞれの道筋を歩み始め、距離を縮めていく第2話
第2話では、豪華なキャスト陣の名演が光る展開となっていた。特にホ・ヨムが謎かけをきっかけにイ・フォンを説得するシーンでは、まっすぐな眼差しと真剣な表情が言葉に強い説得力を持たせてくれていた。表情をゆがめてにらむでも声を荒げるでもなく、静かな炎が奥に見える目。真剣に国の末を思う真摯さが、イ・フォンの急な心変わりに納得をもたらしてくれる。
また幼いイ・フォンとホ・ヨヌを演じる2人の演技力は、さすがのひと言。表情が大きく動き、戸惑いや興奮がパッと見て伝わってくる演技は、明らかに年齢以上のクオリティだ。さすがドラマ大国・韓国というべきだろう。
ただ幼い2人の平和なパートとともに、不穏な政争パートがきな臭さを増している。王であるソンジョと外戚派閥の争いが、今後2人の恋にどう立ちふさがってくるのか。「太陽を抱く月」は、Huluにて全20話が配信中だ。
NHKエンタープライズ