キャスティングの中でのうれしい誤算も
――作品を彩る俳優陣のキャスティングのこだわりも教えてください。
青島くんはそれほど明るいキャラクターではないし、雪乃も大人なので、谷崎はとっても明るくしたいという思いがありました。彼は自分でも言っていますが、自称“空気が読める男”ですが全然読めていないので、それを戸塚(純貴)くんがカラッとしたユーモアあふれる感じで演じてくださっていることが、ラブコメのコメの部分をより際立たせてくれて、作品の底上げにもなっていてとてもありがたいです。
秋元真夏ちゃんは、グループのときにあざといキャラをされていたと。里香はともすると少し嫌な女に見えると思いますが、それも彼女がカラッと演じてくれているので心強く、逆に愛おしささえもあるなと。視聴者の方からも「こういう人いるよね」という反応がありつつ「でもまなっちゃんハマってるね」という感想がとても多かったので、総務部が良いバランスに仕上がっているなと感じています。
そして、タカコを演じる小林(涼子)さん。今回初めてお会いして。象徴的な女神像のような役柄を演じられている作品を見ることが多かったので、ふんわりした方だと勝手に思っていたのですが、実際はご自身も実業家でもいらっしゃるし、バリキャリのちゃきちゃきしたお姉さんという感じで、リアルタカコだったんです。
もちろん、キャスティングの時点で役としてとてもうまく演じてくださるだろうなとは思っていましたが、小林さんご自身がタカコのような方だったことはうれしい誤算でしたね。
現場の雰囲気は「きゅんに対して一生懸命」「みんなできゅんを作っているチーム感」
――撮影現場全体の雰囲気はいかがですか?
キャストの皆さんも明るく良い雰囲気ですし、スタッフ全体も良い雰囲気で撮影できていると思います。
カメラマンさん、照明さん、監督などおじさんがたくさん集まって撮影していますが、とにかくみんなきゅんに対して一生懸命なんです。きゅんに熱く、きゅんシーンがやって来るとみんなテンションが上がっています(笑)。
女性の割合が多い私たちプロデューサー陣からも「こういう角度の方がきゅんできるのではないか」「こういう動きにした方が意外性があって良い」など意見させてもらい、さらにカメラマンさんたちも積極的に意見を言ってくれるので、みんなできゅんを作っているチーム感、一体感があります。
――渡辺さんは「きゅんが分からないからおまかせしている」とのことでしたが…。
「自我は捨てました」と言いながら演じられています(笑)。「何が違うか俺は分からないけど、みんながこっちの方がいいと言うならこれで」と。ちょっとした言い方や間合いできゅんは変わるからと毎回伝えているのですが、「女性って難しいわ〜」とおっしゃっていますね。