7月16日に放送された野球トークバラエティ「ダグアウト!!!」(毎週火曜夜10:00-11:00、BSJapanext<263ch>)のゲストは、日本大学第三高等学校時代に甲子園優勝投手、東京ヤクルトスワローズ時代には「最優秀中継ぎ投手」に選出された華々しい経歴をもつ近藤一樹。もう1人は、もはや番組準レギュラーとも言えるようになった五十嵐亮太だ。球界の“天才”を巡るトークではMC・真中満も納得の選手から、ちょっとお茶目なエピソードを持つ選手の名前も挙がっていた。
近藤の“天才だと思った選手”にスタジオ大盛り上がり
最初のコーナーは“球界アレコレ話”。ゲストの現役時代の秘蔵トークを深掘りしていく。今回は“球界相関図”と題して、プロ野球選手の関係性について迫っていく。最初の話題は、近藤の“天才だと思った選手”について。
だが話題を振られた近藤は、そもそも「野球の天才の集まりが“プロ野球”だ」という持論を述べる。どうやら野球とは別の観点で、天才と思う人物を紹介してくれるようだ。そんな近藤が名前を挙げたのが山口和男だった。
山口は1999年ドラフト1位でオリックスに入団し、2002年には当時日本人最速タイの158km/hを記録。そして現在はオリックスのスカウトマンとして、未来を担う野球選手の育成に携わっている。
「いい選手獲ってるよね」という五十嵐の言葉通り、山口は山本由伸や宮城大弥、山下舜平大といった名選手をスカウト。球団の躍進に貢献しているようだ。
そんな山口を近藤が“天才”と思ったのは30代前半、近藤が20代前半だった頃のこと。山口も調整で参加していた、教育リーグで起きた一幕が記憶に残っているという。
当時の投手コーチが、元気のない若手を見て「センターのバックスクリーンに行って声出しで、『今日1日の目標』を言ってこい」と喝を飛ばしてきたことがあった。「名前・ポジション・今日の目標をセンターででっかい声で言ってこい」と言われた近藤たち若手は、「わかりました」といって目標を考えていた。
そこでスッと前に出た山口は、誰よりも早くセンターへ。そして清々しい声量で「名前!ポジション!目標!」と叫び、名前もポジションも目標も言わずに戻ってきた。投手コーチの言うことを素直すぎるくらい素直に聞いた山口の言動に、目標を真剣に考えていた近藤たちは爆笑してしまったそうだ。
そんな山口を見て当時の近藤は「こういう考え方の野球選手になりたいな」と思ったのだとか。しかしそう思ったのが20代前半の頃のことと知れると、五十嵐は隣に座っている現在41歳の近藤を見て「全然なろうとおもってない」「なろうと思ってたら流石に最初からボケかましたりするよね」「ちょっとバカにしてます」「こいつこういうやつですよ!」と厳しくツッコむ。思いのほか強いダメ出しに近藤は苦笑いでタジタジ、スタジオは笑いに包まれた。
「お会いする機会が増えれば増えるほど」引退後も天才っぷりを発揮する古田
次に、五十嵐が“天才だと思った選手”として名前を挙げたのは古田敦也。1998年〜2007年まで五十嵐とともにヤクルトでプレーをしていた古田は、2000安打達成、10度もゴールデングラブ賞に選ばれるという輝かしいまでの経歴を持つ。
「引退してお会いする機会が増えれば増えるほど、やっぱりこの人天才だなと思いました」と古田を大絶賛する五十嵐。その代表的なエピソードが、技術や体の使い方といった細かい話になると「え、そうなの?」というリアクションを見せるところだ。
古田は細かく計算して配球などを考えているかと思いきや、実はそうではない。彼は頭のなかでイメージした動きを体で簡単に再現できてしまうため、“身体を上手く動かすコツ”の話には驚くことが多いのだろう。多くのアスリートがイメージと体の動きを一致させるために練習することを考えると、たしかに天才と言わざるを得ない。
そんなエピソードを補強するのが真中。たとえば古田の練習風景を振り返ると、朝から晩までバッティングなどの練習している姿を見たことはなかったそうだ。サラッと練習に来て、サラッと練習をして、サラッと試合をやって結果を出すイメージがあったと語った。
またオフにもトレーニングをする五十嵐とは対照的に、古田はガンガントレーニングをするタイプではなかったと明かす五十嵐。あるとき「トレーニングあんまやらないのは何でですか?」と古田へ聞くと、「疲れるやん」という答えが返ってきたという。
古田が「できない人に対してなんでこんなのもできないんだ」という感じで接してくることから、「できない人の気持ちがわからない」のではないかと古田の性格を分析していた。
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