テレビ大好きイラストレーター・渡辺裕子さんが、お気に入りの番組をかわいいイラストで紹介する連載「いつもテレビをみています」。第26回は「徹子の部屋」(毎週月曜~金曜昼1:00-、テレビ朝日系)をチョイス。
今年で49年目!人生の半分以上、あの部屋で「お客様」を笑顔で迎え続けているんですね
昼下がり、テレビをつければいつも放送している番組「徹子の部屋」。子どもの頃からずっとそうだったような気がするけれど、いつ放送が始まったのかと調べてみたら、1976年かららしいです。なんと、今年で49年目。黒柳徹子さんは人生の半分以上、あの部屋で「お客様」を笑顔で迎え続けているんですね。月曜から金曜の30分間、どんな人とも楽しいお話を繰り広げる徹子さん、すごい気力と体力だと思います。
50年近く続けていても飽きることなく、徹子さんがワクワクとゲストを迎えているのが、お話を聞いていてよくわかる。「おしゃれしてこの人にお会いして、こんなことを聞いてみたい」そういう気持ちが、華やかなあの部屋の中いっぱいにあふれている。そしてどのお相手にも「徹子さんにぜひ会って話がしたかった」「この番組に出るのが夢でした」と言ってもらえる番組。いいですよねえ。
憧れの徹子さん。あんなふうに誰からも愛される、すてきなおばあさんになれたらいいなあ。……と書きながら思ったんですが、黒柳徹子さんって、全然「おばあさん」っぽさがないですね。自分らしいおしゃれをして、頭の中にキャンディを隠し持つような茶目っ気を持って、おしゃべり大好きで生きていったら、あんなふうになれるかしら。
若い人から旧来の友人まで、どんな人が来ても平等に接する姿勢も素敵
ゲストにいきなり無茶振りをすることもあるのでハラハラするけれど、徹子さんが心から「あれを見てみたい」と思ってお願いしている、その攻めていく姿勢と好奇心がすばらしいなあと思います。若い人から旧来の友人まで、どんな人が来ても平等に接する姿勢も素敵です。好きな人がゲストの時はもちろん見ていますが、たまたま見た人のお話がおもしろくて、そのままファンになることもあります。徹子さんの聞く力のおかげです。
時々放送される「追悼特集」でも、あまり湿っぽくならずに、あの方はこんなに楽しいお話をしてくれましたね、みたいに、温かく振り返るような時間になっているのもいいなあと思います。
これからも、徹子さんのあの部屋に愛と好奇心がいっぱい満ちあふれていますように。
■イラスト・文/渡辺裕子