冴木の後輩刑事・鈴木を怪しむ声も
では、“顔に傷がある男”が健流ではないとしたら、健流はどうしているのか。第4話で冴木に頼まれて健流について調べている鈴木が母親の八木橋陽子(長谷川京子)を発見したと報告した。
健流が19歳のときに会ったきりだというが、毎年陽子の誕生日に健流から黄色のカーネーションが届いていた。陽子は自分を捨てた母親を許してくれたと語っていたが、ここでカーネーションとしては珍しい“黄色”に着目する視聴者が続出。
サスペンスやミステリーで、花がキーアイテムとして登場するとその花言葉が気になるところ。黄色のカーネーションには、友情や美のほかに、軽蔑・嫉妬・侮辱・愛情の揺らぎといったネガティブなものもあるとされる。そこから「許したわけじゃないんだ」「この花言葉で見え方が変わってくる」「愛と憎しみは紙一重」といった声が上がった。ネガティブな思いを抱えているという暗示と捉えれば、真犯人の候補から外すことはできなくなるだろう。
そして、もう一人、怪しいと指摘されているのが、鈴木だ。第1話で、冴木たちの課に鈴木が配属されたばかりのときに灰川邸で空き巣の可能性があると連絡が。捜査に出向き、階段の踊り場に飾ってあった絵がゴヤの「我が子を食らうサトゥルヌス」だと口にしたが、冴木に「絵、詳しいんだ」と言われると「いや、全然です」と答えた。その絵は不気味な絵として有名と説明したものの、ピンポイントで絵の名前まですらすらと出てくるものなのか。ちなみに、第4話で花音の証言によりここにはフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」が飾られていたことが明らかになった。
そして何より、13人の子どもの白骨遺体が見つかる地下室へ冴木を誘導したのは鈴木だった。そして第4話で、冴木と五味に灰川邸事件の捜査に加わりたいと名乗り出たこと、ラストで“顔に傷がある男”に遭遇してややあっさりと倒されてしまったことが、怪しいといえば怪しいのだ。
さて、真相はどこにあるのか。次回、8月4日(日)放送の第5話では、灰川の死で幕引きとなっていた捜査が正式に再開されることに。“顔に傷がある男”と灰川が共犯の可能性があることが浮上する。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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