真面目な前田公輝!
――この作品は稜英のとんでもない依頼から物語が動いていきますが、お二人はこれまでとんでもないお願いをされたことはありますか?
前田:学生のころ文化祭で、うちのクラスはダンスがあるお芝居をやることになったんです。僕はダンスパートのリーダーで、曲を作ったり振り付けを考えていたのですが、当日芝居チームの主役が体調を崩して出演できなくなってしまったんです。僕は芝居チームの中から代役を出せばいいと思っていたのですが、みんなが小さいころからお芝居をやらしてもらっていたことを知っていたので、先生を含めて満場一致で僕が代役をやった方が良いということになって……。当日でセリフも覚えていないわけで、本当に舞台が暗転する瞬間にペンライトで台本読んで、そのまま演技する……みたいなとんでもないことがありました(笑)。
久保田:すごい経験ですね。私はお芝居の仕事をする中で、これまでやったことないようなことを身につけなければいけないことも多くて……。そのなかで楽器に挑戦する役が結構あって、難易度が高く、めちゃくちゃストイックに集中してやりました。結果乗り越えられてよかったと思うことばかりですが、大変だなと感じました。
――奈津実は第1話で事故にあって2週間昏睡状態でした。お二人がもし2週間寝ていて、起きたら最初になにをしますか?
前田:僕はまず家族に電話します。そのあと、絶対滞ってしまった仕事があるので、マネージャーさんに謝罪ですね。どこになんの菓子折りを持っていけばいいのか……とか。絶対2週間の空白で、誰かしらが頭を下げてくださっているので、そこに対する謝罪も絶対ですね。
――とても真面目な回答ですね。
前田:そうかも。いつも真面目ですねって言われます(苦笑)。
久保田:私は前田さんみたいに現状をパッと把握できないだろうから、たぶんベッドの上でぼーっとしてしまうと思います。
――もし2週間眠ってしまったら、起きて最初になにを食べますか?
前田:おかゆかな。
久保田:おかゆですか? でも私もお米は食べたいかも。
前田:点滴とかで過ごしていたんだから、いきなり刺激の強いものを食べたら胃が受け付けないかもしれませんよね。やっぱりおかゆかな。
――とても真面目な回答ですね。
前田:(苦笑)
――最後に作品の見どころを?
前田:ラブコメ、サスペンス、ファンタジーの『私をもらって』なのですが、それぞれのジャンルが引き立つような楽しい構成になっているので、ぜひ楽しんでください。
久保田:私たちのお芝居以外にも、スタッフの皆さんが細かい所までこだわって現場を
作ってくださったので、ストーリーともども、映像の質感や装飾などにも注目して楽しん
でいただければと思います。
<久保田紗友>
*ヘアメイク ナライユミ
(取材・文:磯部正和)