大企業で奮闘する中で少しずつ成長していく奈津実の姿に注目
本作では、物語が進むにつれて人として成長していくヒロイン・奈津実の姿が描かれる。パッとしなかった彼女の人生が稜英との出会いで180度変化し、戸惑いながらもいつの間にか気持ちが変化していく様子は必見だ。
実際に、潜入先のエンビート社では稜英がいなければ会議にも参加できず、これまで仕事に対してこれと言ったやりがいを見出せていなかった奈津実。しかし、プロジェクトメンバーとともにアイデアを出し合ったり絆を深めたりしていく中で、稜英に頼ることなく、自ら仕事にやりがいを見出すようになる。
第6話でプロジェクトが打ち切りになる危機を迎えた際も、奈津実が“新しいことをする時にうまくいかないのは当然だ”と主張したことで専務の叶恵(手塚真生)に信頼され、社内プレゼンを継続させることに成功した。
そして企画を考える際に奈津実が思い出したのが、自分を襲った“だるま”の存在。稜英に忘れられてしまう前に、“大切な人と大切な思い出を残したい”という気持ちになったことで、プレゼンでは“ネットと接続して思い出を残せるだるまの玩具”を提案した。自分の体験談を交えながら説明する堂々とした奈津実の姿は、以前の奈津実からは想像できないほどの成長を感じられるシーンとなっている。
一緒に過ごすにつれ変化していく稜英と奈津実の気持ち…
稜英と奈津実が一緒に過ごすうちに、お互いの関係性に大きな変化が訪れる点も本作の大きな見どころの一つだ。
稜英と奈津実が事件の真相を追っている際に、証拠となる情報が入ったUSBメモリに関する“ある重大な証拠”を掴む。そして第5話で犯人と思われる人物が会話する様子を偶然耳にした奈津実だが、途中で音を立ててしまい、自分の姿を見られてしまう。そこで“奈津実にまで危険が及ぶ”と判断した稜英は、奈津実を全力で守ろうとするのだ。この出来事は、2人の距離が縮まるきっかけにもなっている。
また、第4話では稜英と奈津実が“黄泉路(あの世に通じる道)”で一緒に過ごしていた、稜英しか覚えていない記憶の部分が放送された。奈津実に記憶はないのだが、2人はお互いが死に直面した際に“黄泉路”で一緒に過ごしており、稜英はお互いに惹かれていた記憶を覚えたまま、ゴーストとして奈津実の傍に戻されたのだ。
しかし、もし稜英が生き返ったとしたら奈津実と過ごした日々を忘れてしまうそうで…。その切なすぎる運命に打ちひしがれたり、さらに稜英の婚約者の登場で激しく動揺したりなど、奈津実自身の中で“稜英の存在”がどんどん大きくなっていく――。
また、最初は奈津実に対しクールで少し素っ気なく接していた稜英も、奈津実の仕事を頑張る様子や誠実さを目の当たりして、奈津実を守ったり他の男性に嫉妬したりするようになる。そんな2人の関係性とお互いを想う気持ちの変化にぜひ注目してほしい。
サスペンスとラブストーリーが程よい塩梅で展開されていく本作。見ていて飽きることなく、ハラハラしながら胸キュンもできるという“二度おいしい”作品に仕上がっている。そんな「私をもらって~追憶編~」は、動画配信サービス・Huluにて見放題配信中。また続編となる「~恋路編~」も今秋からの地上波放送に先立ち、8月30日(金)深夜の最終回放送後から先行配信をスタートした(※以降、毎週金曜19時に新エピソード配信)。