「餅は餅屋に任せる」という言葉の通り、その道の専門家には敵わないということはよくある。しかし、逆に「弘法にも筆の誤り」だったり「医者の不養生」といった言葉は、プロだからこそ見落としてしまったり、重大事項を軽く見てしまう傾向もあるという意味だ。
医師も人間であり、病気や怪我にもなるしいつか命が終わるときが来る。その運命を描いた名作が織田裕二と石黒賢主演のドラマ「振り返れば奴がいる」(フジテレビ系)の中盤から後半にかけての物語だ。ライバル同士である若き医師たちが、病気の発覚で揺れる第7・8話を紹介する。(以下、ネタバレが含まれます)
石川にガンが見つかり医師たちが告知を悩む
31年前になる1993年に放送された「振り返れば奴がいる」は、大病院に赴任してきた熱血漢の青年医師・石川(石黒賢)と、若くして天才的なメスさばきを誇る司馬(織田裕二)が、医師としての信念を巡って激しく衝突していく様が描かれる。公開中の映画「スオミの話をしよう」で監督・脚本を務める三谷幸喜が初めて脚本を担当した連続ドラマ作品としても有名だ。
現在FODでは「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」キャンペーンを開催中で、少し昔の様々なヒット作を見ることができる。今作も10月5日(土)まで第1~3話が無料公開中だ。
第7話は、石川(石黒賢)に悪性の胃ガンが見つかり衝撃が走る回。中川(鹿賀丈史)は、この事を石川に話さないようにと、司馬(織田裕二)、沢子(千堂あきほ)、春美(松下由樹)らに頼んだ。平賀(西村雅彦)が別の患者の胃かいようのレントゲン写真を見つけ、石川本人には「胃かいようだ」と告げて、再検査をすすめる。石川は自覚症状などから自分はガンだと考えるが「思い込みです」と春美は必死に否定。医師たちは「やっぱり告知した方がいいか」とそれぞれ思い悩む。
ポニーキャニオン