キヅナツキ原作によるBLコミック「ギヴン」のアニメ映画化「映画 ギヴン 柊mix」のBDが発売され、後編となる「映画 ギヴン 海へ」が公開中だ。これを機に作品の世界に触れたくなった方は実写化作品であるFODオリジナルドラマ「ギヴン」(2021年)も見てみてはいかがだろう。
ロックバンド×青春ラブストーリー
「ギヴン」は4人のロックバンドのメンバーたちを中心に、彼らの恋愛や成長していく姿を繊細に描いた青春ラブストーリー。優れたギターの腕前を持つものの以前ほどに情熱を感じられなくなっていた高校生の上ノ山立夏は、ある日、壊れたギターを抱えた佐藤真冬に出会う。仕方なく弦を直してやると、真冬から懐かれてギターの弾き方を教えてほしいと頼まれる。はじめは渋っていた立夏だが、真冬の歌声を聞いて衝撃を受け、自分のバンドに加わるように誘うのだった。
立夏を鈴木仁が、真冬はラップアーティストのさなりが好演。また、バンドのドラム担当で強面だがモテ男の梶秋彦は井之脇海、ベース担当でリーダーを務める中山春樹は栁俊太郎がそれぞれ扮している。
バンドを通して成長していく青春ドラマの要素と、それぞれが胸に思いを抱えて日々を送る恋愛模様が融合して物語が展開していく本ドラマ。青春の苦しさと眩しさ、そして恋愛のときめきと切なさに見る者は心揺さぶられてしまうことだろう。キャラクターもみんな魅力的で誰に感情移入するかによっても、ドラマの見え方が変わってくる。