剣心と薫がついに再会
剣心から志々雄一派の話を聞いた清十郎は、現在の剣心の心情や状況を正確に把握し、そのうえで、人斬りに戻らずに志々雄を打倒しようとする剣心を「自分勝手なわがまま」だと一蹴する。さらに清十郎は、15年前に剣心が幕末の動乱に身を投じたのは間違いであり、ひいては剣心に飛天御剣流を教えたことすら間違いだったかもしれないと言い放つ。清十郎の正論の前に押し黙るしかなかった剣心だが、そんな空気を打ち破ったのは、剣心に会いにやってきた弥彦と操、そして薫だった。
清十郎の口から語られたのは、15年前に剣心と喧嘩別れした理由と、飛天御剣流が代々守ってきた掟とでも言うべきもの。困っている人々を見捨てられず、清十郎の制止も聞かずに動乱に身を投じた結果、剣心は若くして人斬り抜刀斎となったこと。剣心は心に深い傷を負ったばかりか、間接的に志々雄真実という幕末の亡霊を生み出すのに一役買うことにもなったこと。代々の飛天御剣流の継承者たちは、その強大な力が与える影響力を考え、300年に渡って権力とは距離を置いていたことなども明らかとなる。清十郎の言葉は正論であり、当時の剣心が取った行動はたしかに浅はかだったのかもしれない。などと、今回はかなりシリアスで重めな説教が続いたが、14歳の可愛らしい剣心のやんちゃな振る舞いだったり、操と弥彦のギャグツッコミ、さらには剣心と薫との再会シーンなど、見どころもたくさん。とくに最後の剣心と薫の再会シーンでは、薫を見てハッと目を見開く剣心と、その目を見つめ返す薫の表情が絶妙で、なんともロマンチックに描かれている。これにはSNSでも「剣心と薫のシーン、2つの星を映すの好き」「薫ちゃんの等身大ヒロインっぷりが原作通り丁寧に描かれてて本当に嬉しい」などの声が寄せられていた。次回、第36話(第二期12話目)「修羅の会合」は12月19日放送。
◆文/岡本大介
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