綾瀬はるか主演「精霊の守り人」のスケールは「シン・ゴジラ」超え!?
11月25日(土)からスタートする、大河ファンタジー「精霊の守り人~最終章~」(毎週土曜夜9:00-10:00、NHK総合)は、上橋菜穂子の長編シリーズ小説を綾瀬はるかの主演でドラマ化し、これまで3年にわたって放送されてきた。
ついに始まる最終章で、女用心棒・バルサ(綾瀬)と、新ヨゴ国の皇太子・チャグム(板垣瑞生)が再び共に旅を出る。バルサは、故郷である“カンバル王国”の陰謀や、チャグムの命を付け狙う“タルシュ帝国”との戦いに挑む。
11月13日に本作の第1話試写会が行われ、原作者の上橋に加え、演出の片岡敬司氏、制作統括の内藤愼介氏、そして綾瀬、高良健吾、鈴木亮平が登壇した。
上橋は「(映像で)世界を作り上げていただいて、こんなに幸せな作家は世の中にいないと思います。人が生きていくのは美しいことなんだなということを、ドラマを見て感じられました。本当に、出演者やスタッフの方々に、『ありがとうございます』と言いたいです」と登壇した出演者、スタッフに一礼。
さらに「自分自身が描いた物語がすごく客観的に見られて、私の小説の強いところなどが見えてきました。泳いでいた魚だった私が、皆さんに料理してもらってそれを食べて初めて味が分かるような、そんな不思議な気持ちでした。結構、おいしい魚でした!」とうれしそうにコメント。
綾瀬は「3年間バルサを演じさせていただいて、ようやく最終章を皆さんに見ていただけることがとてもうれしいです。これまでバルサが抱えてきた思いや、自分の故郷に帰って過去についても知ることになる章なので、バルサの心情を描く場面がすごく見応えがあると思います」と笑顔を見せる。
“タルシュ帝国”の第2王子で、チャグムとバルサにとっての最後の敵となるラウルを演じる高良は「原作とは雰囲気の違う役柄ですし、最初にお話を頂いた時には、僕が“ラスボス”なんて荷が重いんじゃないかなという気持ちがありました。でも、演じてみるとすごく楽しくて、素晴らしい作品に仕上がったと思っています」と撮影を振り返る。
大きな野望を持つラウルの役柄については「ラウルに共感できない部分があっても、僕は迷わず戦おうと思っていました」と語る。
“タルシュ帝国”の軍人で、密偵・ヒュウゴ役の鈴木は「シーズン1、2を見ていない方にもすごく入りやすいお話になっていると思います。地図が出てくるので! 地図で国の位置関係がすごく分かりやすくなっているので、ぜひこの章からでもご覧ください」とアピール。
また最終章では、アクションシーンがないことを明かし「戦わないという戦い方について考えながら演じていました。ラウルが『戦おう! 戦おう!』というのを、ラウルの顔を立てながらなだめるという中間管理職的な役割を担っていたので、サラリーマンの皆さんも共感していただけるのではないでしょうか(笑)」と語り、会場の笑いを誘った。
原作シリーズの「闇の守り人」「天と地の守り人」をベースにしている今章の物語について、演出の片岡氏は「戦争や天変地異などが起こり、今までよりさらに壮大なスケールで展開していきます。また、“戦う”とはどういうことなのかを考えるヒューマンドラマでもあります。
樋口真嗣監督も演出で参加しているのですが、その樋口監督の作品『シン・ゴジラ』よりも、多分スケールは上だと思います(笑)。本当に、“空前絶後の”ストーリーになっています!」と作品の出来に自信を見せる。
そんな片岡氏の言葉を受け、高良は「僕は『シン・ゴジラ』にも出ているので、スケールについてはちょっと…言いづらいんですけど(笑)」と苦笑した。
迫力のあるアクションシーンも注目を集めている今作を通して、綾瀬は「撮影に入る前のアクションけいこの時は、座り方や歩き方が女の子らしくなってしまって、様にならなかったので、焦りましたね。
アクションが本当に大変だったんですけど、その大変さを超えた時に、生死を懸けて戦っている人の気持ちが少し分かった気がして、バルサという役が演じやすく、楽になりました。最終章ではもう、アクションは物足りないくらいでした!」と成長を感じたという。
また、大きな戦が描かれるシーンについては「どんどん経験を積んで、『どうやったらリアルに強く見えるか』ということを意識したんです。バルサの武器の“短槍”を、ただ振り回すだけではなく、“切って引く”という抜き引きの動きを気を付けました」とアクションの細かい部分を意識したそう。
そして、「ラウルと対決する場面では、ちょっと今までとは違う、新しい戦い方になりました。アクションでも気持ちを乗せるとまた全く違った見せ方になるんだなと思ったので、そこは皆さんに楽しみにしていただきたいです」と見どころを語った。