「近い部分を濃くして演じることができるのは心地良く感じます」
――撮影現場の雰囲気や、共演者の皆さんの印象を教えてください。
スタッフさんも含めて世代が近い方が多いので、すごく楽しい現場です。夫・太平役の楽駆さんは、初めは落ち着いていて年上かと思ったのですが、実は1つ下で。静かな人かと思いきや意外とファニーで、落ち着きつつ出る時は出る、まさに太平っぽい方だなと思いました。
夏帆さんとは、最初にバーで渚が踊り狂うシーンを一緒に撮ったのですが、その瞬間の鮎美から“鮎メロ”への劇的な変化に衝撃を受けました。普段おしゃべりしていると繊細で優しく、人を喜ばせたい、見守りたいという雰囲気があって、鮎美にも通じる部分を感じます。
竹内さんは「わりと勝男タイプかも」と話していたのが印象的です。ですが、頼もしさがあって撮影現場の空気を率先して作ってくれる。お芝居も自然に乗っかりたくなる感じで、とても面白い方です。
――本作には「あるよね、こういうこと」というような“あるある”エピソードが多く登場します。サーヤさんが特に共感したエピソードはありますか?
ミナト(青木柚)の元カノがバーに大集結する場面は「こういう人いるよな」と思いました(笑)。元カノと縁を切らずに仲良くできてしまう人は、正直私は苦手ですけど、鮎美や勝男がモヤモヤする気持ちも分かるし、柚くんが演じる魅力的なミナトというキャラクターに惹かれる気持ちも分かる。どちらも正解がないからこそモヤモヤしてしまいました。

――渚のように“自分に素直”な役はこれまでも演じてこられました。そういう役が回ってくることについてどのように感じていますか?
自由な感じに見えているのかなと思います。実際に、大手の芸能事務所に所属せず、個人事務所でやっていたり、音楽活動をしていることもあって、ざっくりと「好きに生きている人」と見られているのかもしれません(笑)。
ですが、そういった役を演じるにあたって相違が少ないので、演じていて楽しいです。私には鮎美のように“人に合わせる”役はあまり合わないと思うので、近い部分を濃くして演じることができるのは心地良く感じます。
――最近「当たり前じゃないな」と感じたことはありますか?
「YouTube」で料理企画をやった時に、ニシダがレンジで温めるご飯を前に「これ、水入れるんだっけ?」と聞いてきて(笑)。普段、彼女に全部やってもらっているんだなと分かって、「当たり前じゃないからな」と思いました。
ご飯が出てくることを当然と思っているあたり、勝男をもっと粗悪にした感じなんですよ。だから世の中の“勝男み”のある人にはぜひ見ていただきたいですね。そんなニシダにこのドラマについて話をしたら、「俺なの!?」「演技指導に入ろうか(笑)」と言っていました(笑)。
――最後に、視聴者へのメッセージをお願いします。
勝男に共感する人もいれば、鮎美に共感する人もいると思います。自分の立場や状況によって見方が変わるドラマです。渚のように「いい意味で諦める」「切り替える」という感覚を取り入れてみると、生き方が少し楽になるかもしれません。毎話ぜひチェックしてほしいです。
































