芳根京子と高橋海人(King ＆ Prince)が、11月14日に都内で開催された映画「君の顔では泣けない」公開記念舞台あいさつに登場。芳根と高橋が、撮影期間、そして宣伝期間を経て感じたお互いの印象の変化について語る場面があった。ほか、共演の林裕太、メガホンをとった坂下雄一郎監督も登壇した。
難役に挑んだ主演映画が封切り「何だか夢のようですね」
同作は、2021年に発売された君嶋彼方氏による同名小説を原作とした、15歳から30歳の15年に及ぶ“男女入れ替わり”を描いた物語。高校1年生の夏、プールに一緒に落ちたことがきっかけで、心と体が入れ替わってしまった坂平陸と水村まなみ。「これは何かの間違い」と元に戻ることを信じ、その方法を模索して奔走する。
しかし元には戻らないまま、進学、初恋、就職、結婚、出産、親との別れ…人生の転機を経験していく2人。そして、30歳の夏を迎え、まなみは「元に戻る方法が分かったかも」と陸に告げる――。
外見はまなみで中身が陸を演じる芳根は、大勢の観客に囲まれて無事に公開初日を迎えた感想を「こんなにたくさんの方に見ていただけて、本当に幸せなことだなと思っております。これまでみんなで大切に育ててきた、われわれの子どもを、皆さまに『届け～！』とできる今日、何だか夢のようですね」と、しみじみ吐露。
外見は陸で中身がまなみを演じる高橋は、今作が芳根と初共演。撮影期間、そして公開前の宣伝期間を経て印象の変化があったかと聞かれると、高橋は「特に変化はない」としながら、「作品や番組を見ていても明るくて、ハッピーなオーラがあって、表現における引き出しもすごく多くて、芳根ちゃんが出ているシーンがあればまた見たくなる、そういう方だなと思っていました」と、以前から抱いていた印象を明かす。
続けて「いい意味でそのまま、めちゃくちゃ楽しくてハッピーで、“おふざけ女子”で、楽しい方なんですけど、現場に入ると超プロフェッショナル。脇で支えたいなと思っていたんですけど、気付いたら芳根ちゃんの持っている人間としてのエネルギーに、自分含め現場の皆さんも引っ張られて、そのまま楽しい時間を過ごしてこられたなと思いました。本当に格好良かったです」と力を込め、「同世代の方が主演で、その“背中を見せられる”ことが衝撃で。自分も主演を任された際にはこうやって格好良く、楽しく、現場を明るく引っ張れたらなと思いました」と、“座長”芳根の背中を見て感じたことを伝えた。
芳根、役者・高橋は「面白いボールを投げてくる方」
一方、「ありがとうございます」と恐縮しながら聞いていた芳根も「基本印象は変わらないんですけど」とした上で、「すごく大変な役だったからこそ常に不安との戦い、毎日が膨大なせりふとの戦いで、毎日が山場のシーンがあって。戦っていた期間だったので、今の宣伝期間で受けるような弾けた感じをあまり見られなかったかなと。もちろん楽しい方であるのは分かっていたし、お話しやすい方とは思っていたんですけど、何よりもお芝居の間だったり、何て面白いボールを投げてくる方なんだろう！っていう、お芝居の印象が強くて、すてきな方だなと。『お芝居ってこういうのが楽しいよね』というのを感じさせてもらいました」と、現場での役者・高橋の姿を回想。
そして作品を離れてしばらくたち、宣伝期間中における印象については「撮り終わっているから、ちょっと気持ちも楽になっていて、久しぶりにお会いしたとき、“陽”のエネルギーを強く感じて、いろんな場所を回らせてもらう中で、高橋くんがいる日は安心だなって。1人だと精いっぱい頑張らないと、って力が入ってしまうところも、高橋くんが一緒だと2人で1ついいものをお届けできればいいという感覚になれた。優しい空気と明るい空気を頂いていたので、作品中と宣伝期間中でいろんな表情を見ることができてうれしかったです。役者の部分と、バラエティーや取材でキラキラしている姿、いろんな姿を見られたなと思います」と笑顔で振り返ると、高橋も「ありがとうございます！」と頭を下げていた。
その後、原作者の君嶋氏からキャスト・監督へのサプライズとして思いのこもった手紙が寄せられ、一同は感慨深くメッセージを受け取っていた。
映画「君の顔では泣けない」は全国公開中。
◆取材・文＝月島勝利(STABLENT)
※高橋海人の「高」はハシゴダカが正式表記
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