終戦80年の節目である12月5日(金)より映画「ペリリュー ー楽園のゲルニカー」が全国公開となる。公開に先駆けて、チャリティ上映会が開催された。主演の板垣李光人、共演の中村倫也、さらには原作者であり、本作の共同脚本も手がけた武田一義氏と久慈悟郎監督が登壇し、愛子内親王殿下がご臨席された。
日本漫画家協会賞優秀賞受賞の戦争漫画の新たなる金字塔が劇場アニメーションに
本作は太平洋戦争、すでに日本の戦局が悪化していた昭和19年9月15日からはじまった「ペリリュー島の戦い」と、終戦を知らず2年間潜伏し最後まで生き残った34人の兵士たちを描いたアニメ作品。
原作は白泉社ヤングアニマル誌で連載され、かわいらしいタッチでありながら戦争が日常であるという狂気を圧倒的なリアリティで描き、第46回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した武田一義氏による漫画「ペリリュー ―楽園のゲルニカ―」。各界クリエーターから称賛のコメントが寄せられた戦争漫画の新たなる金字塔が、劇場アニメーションとしてついに映画化される。
心優しい漫画家志望の主人公・田丸均を板垣李光人、頼れる相棒・吉敷佳助を中村倫也が演じ、確かな演技力の2人が、過酷な戦場を生き抜こうとする若き兵士の姿を熱く表現する。
チャリティ上映会に愛子内親王殿下がご臨席
11月27日、イイノホールにてチャリティ上映会が実施され、声優を務めた板垣、中村、久慈監督、原作・共同脚本の武田氏、そして上野賢一郎厚生労働大臣、ピーター・アデルバイ駐日パラオ共和国大使が本編上映前に舞台挨拶を行い、愛子内親王殿下がご臨席された。
原作者の武田氏が本作を描くきっかけの一つとなったのは、終戦70年となる2015年に、当時の天皇・皇后両陛下(現・上皇・上皇后両陛下)がペリリュー島を慰霊訪問されたという報道だった。「皇室の方々が慰霊に行かれる場所であるにも関わらず、自分はそのことを全く知らなかった」という驚きが、創作の原点となっている。
板垣と愛子内親王殿下は同い年であり、戦後80年となった今、戦争の記憶を次世代へ繋いでいく若者として、この場を共有することとなった。
