テアトル新宿ほかにて全国公開中の映画「ビジランテ」で、トリプル主演を務める大森南朋、鈴木浩介、桐谷健太にインタビューを敢行。
本作は「SR サイタマノラッパー」(2008年)などを手掛けた入江悠監督が、閉鎖的で救いようのない地方都市を舞台に狂気に満ちた愛憎をぶつけ合う3兄弟を描く。大森は幼い頃に失踪するが父親の死を機に30年ぶりに田舎町に戻る波乱の引き金を引く長男・一郎、鈴木は粗暴な父親の跡を継ぐかのように地元で政治家への道を歩もうとする次男・二郎、桐谷は雇われデリヘル店長として地元でうごめくように生きる末っ子の三郎を演じる。
昔からプライベートで親交のあるという3人に、埼玉・深谷で行われた撮影のエピソードや見どころなどを聞いた。
撮影どころじゃなかった!? 鈴木の体が硬直!
――それぞれ個性的で難しい役どころでしたが、演じていかがでしたか?
桐谷:台本を読んだ時にどうしたらいいのか分からなくて、ずっと考えていたけど分からなくて…。でも、ブーツを履いて、あの三郎の格好をして深谷に降り立って、あの冷たい風を浴びた時に「三郎ってこんな歩き方なんだな」とか、「けだるい部分があるんだろうな」と感じました。
――いつに撮影されたんですか?
桐谷:今年の1月に撮影しました。めちゃめちゃ寒い時です。
――この川に入るシーンとか、寒そうですね。
桐谷:それ、一番の寒波の時です(笑)。
大森:軽く雪が降っていました。
桐谷:でもすごいなと思ったのは、一郎兄さんが二郎さんと川でけんかするんですけど、二郎さんの眼鏡が取れなかったことです。そこに感銘を受けましたね(笑)。
鈴木:別に特殊な眼鏡にしていないからね(笑)! 僕はとにかく(台本を)読んだ時に重いなぁと思って。「重いシーンがあるけど、できるのかな」という不安がありました。でも、僕のシーン以上に一郎さんと三郎さんの方がハードなシーンが沢山あって、そう思うと二郎で良かったなと。
――演じるにあたり、こだわったことはありますか?
桐谷:眼鏡選びとか(笑)?
鈴木:眼鏡にはそんなにこだわっていないから(笑)! こだわりというか兄弟の関係性や空気感は2人に会ってから決めようと思っていました。劇中で2人と会うシーンが少ないので、やっぱり会ってからじゃないと決められなかったですね。この(川でけんかする)シーンの時、一郎兄ちゃんが僕の頭を水の中に突っ込むんですけど、その瞬間に全ての体の機能が停止してしまうほどの極寒状態で。カットがかかる前に体が動かなくなってしまって、フラフラの状態を南朋さんが引っ張り上げてくれました。僕をボコボコにするシーンでしたが、実はは動けなくなっている僕を引っ張り上げてくれたんです。
大森:NGだけは避けたかったので(苦笑)。
鈴木:二度とできないなと思って(苦笑)。それは必死でした。健太は健太で、それに必死についてきてくれてたし。
大森:歩きづらかったですし。石だらけなんで、滑りました。
鈴木:印象的ですよね。やられているようで助けられているという。お芝居的にはすごく南朋さんに助けられました。
大森:一郎と二郎の関係性とつながったかと。
鈴木:そこ、つながります?(笑)。
大森:結構過激なシーンも多くて、年明けて早々の映画撮影でしたので、「今年はどんな1年になるんだろう?」と思いました。
鈴木:僕は映画が久しぶりでした。「ライアーゲーム-再生-」(2012年)以来、5年ぶりでしたね。
テアトル新宿ほか全国公開中
出演=大森南朋、鈴木浩介、桐谷健太
篠田麻里子、嶋田久作、間宮夕貴、吉村界人、般若、坂田聡
岡村いずみ、浅田結梨、八神さおり、宇田あんり、市山京香
たかお鷹、日野陽仁/菅田俊
脚本・監督=入江悠
【HP】http://vigilante-movie.com
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