
ムロツヨシと佐藤二朗がW主演を務める映画「新解釈・幕末伝」が12月19日(金)に公開される。12月10日、ムロが、自身が演じた坂本龍馬ゆかりの地である二条城の一日城主を務めた。
ムロツヨシ、国宝・二の丸御殿に踏み入れ「静けさに圧倒される」
同作は、“知っているようで知らない幕末”を福田雄一監督が新解釈で実写映画化したもの。福田監督にとって節目の20作目となる映画で、福田作品を16年にわたって支えてきたムロが坂本龍馬を演じ、西郷隆盛を佐藤が演じる。教科書には載っていない、幕末の英雄たちを描く珠玉のコメディー作品となっている。
1603年、江戸幕府が始まった年に徳川家康によって築かれて以来、1994年にはユネスコ世界遺産「古都京都の文化財」の1つとして登録された二条城。1867年、徳川慶喜が「大政奉還」の意思を表明した場所でもあったこの地に、同作で坂本龍馬を演じるムロツヨシが一日城主として降臨した。
初めて二条城の中に入ったというムロは、国宝に指定されている二の丸御殿に足を踏み入れると、「静けさに圧倒される」と感嘆の声を漏らした。そして普段一般の立ち入りが厳しく制限されている、大政奉還の舞台・国宝指定の二の丸御殿の大広間に上がり、「ここで大政奉還、ここで…」と静かに言葉を紡いだ。
「座っていいんですか?許可撮ってる?大丈夫?後から怒られないよね?」
二の丸御殿の大広間には当時の様子が再現されており、その光景を目にしたムロは「坂本龍馬の命日に、こういった場所に来られるのは、運命と言ったら大袈裟ですが…。龍馬自身はこの場にはいなかったけど、願いを実現されたんですもんね。大きくも静かなる革命がここで行われたということが胸に迫ります。日本の夜明けをゆっくりと見れなかった龍馬が、この景色を見たらどう思うんでしょう」と、自らが演じた坂本龍馬に思いを馳せた。
大政奉還の際に将軍が座ったとされる場所に立ったムロは、「座っていいんですか?許可撮ってる?大丈夫?後から怒られないよね?」と冗談を交えながら、「すごい空間です。ここに座って見る景色も。言葉で表せないほど静かな、そして美しくもあり切なさもあるこの場に居させてもらうことで、感じるもの、迫るもの、いろんな思いがあります」と、歴史の息吹が宿る厳かな雰囲気に圧倒されながらも、京都の街を奔走した坂本龍馬の偉業、そして歴史の転換点の舞台となった二条城の計り知れない歴史の重さを肌で感じている様子だった。

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