伝説の侍、坂田銀時……ではなく、やる気ゼロの高校教師・坂田銀八(CV:杉田智和)と、おなじみの「銀魂」キャラクターたちが生徒となって繰り広げるなんでもありな学園コメディ「3年Z組銀八先生」(毎週月曜24:00-24:30、テレ東系列ほか／ABEMA・dアニメストア・ディズニープラス・Hulu・Lemino・TVerほかで配信)。11月24日に放送された第8講は、待望の修学旅行回！ 舞台は京都。新選組ゆかりの地で繰り広げられるメタ発言の応酬や、枕投げ、そして転校生・花子(CV:植田佳奈)を巡る人情ドラマが描かれた。(以下、ネタバレを含みます)
真選組が新選組のコスプレ!? 枕投げで土方が覚醒！
3年Z組の面々は、京都に修学旅行にきていた。自由行動を前に、風紀委員長の土方十四郎(CV:中井和哉)が「修学旅行法度」を読み上げようとするも、銀八の「解散」の一言で全員散り散りに。公衆の面前で、生徒全員で法度を復唱させようとする土方に、生徒たちもぼやき全開。特に、大阪からの転校生・花子は「アホちゃう？」と冷ややかな反応。そんな中、近藤勲(CV:千葉進歩)ら風紀委員の面々が新選組の羽織(浅葱色のだんだら模様)で登場。「なぜだろうな、初めて袖を通した気がせんのだが」と感慨深げな近藤に対し、土方が「ややこしいことになってるから！」と叫ぶなど、序盤からメタなツッコミが炸裂するのだった。
冒頭から、ファンにはたまらないパラドックスネタで掴みはOK。真選組のモデルが新選組であることはもちろん周知の事実だが、あえて劇中で「新選組のコスプレ」をさせることで生まれる複雑にねじれた笑いは本作ならでは。SNSでも「真選組が京都行って新選組のコスプレすんのかよw」「一周回ってややこしいわ！」といった声が殺到した。
そして夜のホテルでは、さらにカオスが加速していく。土方は騒ぐ生徒たちに「切腹シール」を貼りまくり、10枚溜まったら退学(切腹)という理不尽なルールで取り締まる。しかし男子部屋で行われていたのは、近藤や沖田総悟(CV:鈴村健一)たち風紀委員までもが参加するピロー・スローイング・フェスタ(枕投げ)だった。最初こそ止めようとする土方だったが、沖田たちにおちょくられたことでブチギレ。枕ではなく布団一式を投げつけるなど、誰よりも本気でバトルに参戦していく。普段はクールな土方が、最初から最後までツッコミまくり、やがて崩壊していく様は必見だ。
さらにその後、大浴場では女子の入浴を覗こうとする近藤と長谷川泰三(CV:立木文彦)の姿が。さらに木の上には東城歩(CV:遊佐浩二)が先客として潜んでいるなど、こちらもカオス。「若(九兵衛)をお守りするため」と言い張る東城と近藤が木の上でもみくちゃになる中、最後はお妙(CV:ゆきのさつき)が投げた巨大な岩によって全員撃沈。これにはSNSでも「なんでみんなカブトムシの格好してるんだよw」「お妙さんの投擲スキルが高すぎる」と爆笑の渦に包まれた。
転校生・花子の過去と「うんこ」の代償？
翌日、花子は新八(CV:阪口大助)、神楽(CV:釘宮理恵)、お妙のグループと行動を共にしていた。しかし、花子は偶然再会した大阪時代の不良グループに連れ去られてしまう。夜遅くに戻ってきた花子は気丈に振る舞うが、そこへ花子のことを尾行していた土方が現れ、事の真相が明かされる。花子はかつて大阪で不良グループとつるんでいたが、彼らの危険性に気づき、親に頼んで銀魂高校へと転校してきたのだ。しかし、リーダーのタケオ(CV:チョー)は執念深く、彼女が京都にいることを聞きつけ、追いかけてきていた。彼の要求は、花子がした“嫌がらせ”に対する慰謝料10万円だった。
ここで明かされる花子の“嫌がらせ”の内容が凄まじい。引越しの10日前から、タケオの家の前に、ほぼ毎日犬のフンを置き続けていたというのだ。「どんだけうんこ使うの好きなんだテメーは！」という土方のツッコミがもっともすぎる。シリアスなトーンで語られる「うんこハラスメント」の内容に、SNSでは「嫌がらせのレベルが小学生w」「10万円は高いと思うけど、毎日うんこ置かれたら精神的苦痛は認めるわw」「もしかして10万円って妥当なんじゃ？ww」と、困惑と爆笑が入り混じった反応が見られた。
しかし、そんな花子のピンチに、Z組の生徒たちが立ち上がる。「他校の生徒と喧嘩したら即切腹(退学)」という修学旅行法度がある以上、大っぴらには手出しができない状況の中、話を聞いていた銀八は土方に「お前ならなんとかできんだろ？」と促し、さらに「ケツは持ってやる」と言い残して去っていく。教師としての器の大きさを感じさせる名シーン……に見せかけて、単に面倒事を押し付けただけかもしれないが、土方はその意図を汲み取り、とある作戦を決行する。
舞妓、無理やりな変装キャラ…怒涛のコスプレ乱闘
河原で待つ不良グループの前に、土方と花子が現れる。「お金はない」と毅然と言い放つ花子に、不良たちが襲いかかろうとしたその時、暗闇から現れたのは艶やかな舞妓集団だった。それは、法度の裏をかくため、“銀魂高校の生徒”だとバレないように変装して駆けつけたZ組の面々だった。神楽、お妙、九兵衛の美しい舞妓姿に見とれるのも束の間、続いて現れたのは、厚化粧をした新八、近藤ら男性陣の「汚い舞妓」。さらには、猿飛あやめ(CV:小林ゆう)、東城、桂小太郎のダジャレ縛りの無理やりな変装キャラの登場に、不良たちもあっけに取られてしまうのだった。
終盤の舞妓シーンは、まさにボケの畳み掛けタイム。「舞妓」というテーマから連想ゲームのように繰り広げられるボケの数々に、視聴者の腹筋は崩壊寸前となった。
しかし、そんなふざけた格好でも戦闘力は最強なのがZ組。一瞬で不良グループを蹴散らす爽快感は格別だ。また、最後に駆けつけた銀八が「さすがは風紀委員の頭脳、見事だな」と声をかけ、土方が「あざした」と返すのもエモい。普段はいがみ合っているようで、いざという時は助け合う、二人の絶妙な関係性が垣間見え、ファンにはたまらない締めくくりとなった。さて次回第9講「文化祭なんてつまんねぇって言ってるくせに、本当はお前楽しんでるだろ？」は12月1日に放送済み。次回のレビューもお楽しみに！
◆文／岡本大介
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
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https://www.hulu.jp/gintama-mrginpachis-zany-class
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