野村萬斎&広末涼子が舞台で共演! 井上ひさし作「シャンハイムーン」SPインタビュー&撮り下ろし写真付き
――お互いの共演で楽しみなことはありますか?
萬斎「僕は普段、狂言の舞台で男性とばかり仕事をしているので、こうして綺麗な女優さんと毎日会えるのはうれしいですよね(笑)」
広末「ありがとうございます(笑)」
萬斎「一緒に取材を受けていてもいろんなお話が出てくるので、現場でもさまざまな楽しいアイデアが飛び出すんじゃないかな。お互いにどういう球を投げて、それを返すか…。お芝居はキャッチボールですからね。そのあたりも稽古からきっと楽しくなるんじゃないかと期待しています」
広末「私は萬斎さんの世界観を体感できることが楽しみです。実はさっき、萬斎さんが『相手の方によって(芝居が)変わる』とおっしゃっていたのを耳にして。私の勝手なイメージですけど、萬斎さんって対峙する人が誰であろうと変わらないくらいの圧倒的な世界観を持っているのかなと思っていたんです。もちろんそういう部分もあるんでしょうけど、相手の役者さんの個性によって変わることもあると思うと、私が言うのもおこがましいのですが、“(自分とのお芝居で)あ、変わるのかな”って。魯迅と一緒で萬斎さんがみなさんを巻き込んでしまいそうなんだけど、ふいにその色が変わって見えたり…そういう瞬間があれば、それはすごく楽しみです。私が萬斎さんの世界に入っていくだけじゃないってこともあるかもしれないですね」
萬斎「僕は普段アクの強い役が多いですからね。そんなふうに見えているんですね(笑)。確かにそういうこともあるかもしれないし、稽古が進むうちに6人の俳優のチームワークがどんどん高まっていけばいいなと思います」
――最後に、観劇を楽しみにしている読者にメッセージをお願いします。
萬斎「まずは『シャンハイムーン』というタイトルに込められた意味ですよね。上海に住む日本人や魯迅夫妻だけじゃなく、月は日本人も同じように見上げられるわけで、月光に人間たちが照らされている。不動の天体である月から人間を俯瞰して見ると、人間の存在は滑稽でもあり、物悲しくもある。時代は変わっても月は変わらず存在するという世界観や人生のいろいろな機微が映し出される作品だと思いますので、ぜひご覧いただければと思います」
広末「決して派手な演出や装置がある作品ではないと思いますが、すごく面白味のあるハートフルな作品になると思います。セリフのテンポ感といい、きっと楽しんでいただけると思うので、劇場でお待ちしております」
●スタイリスト=中川原寛(野村)、道端亜未(広末)、衣装協力=ユナイテッドアローズ(シャツ、ジャケット=スティーブン・アラン)(野村)、ヘア&メーク=奥山信次(野村)、山下景子(広末)
作=井上ひさし、演出=栗山民也
出演=野村萬斎、広末涼子、鷲尾真知子、土屋佑壱、山崎一、辻萬長
「公演概要」
●'18年2月18日(日)~3月11日(日)
世田谷パブリックシアター(東京)
●'18年3月14日(水) 、15日(木)
兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール(兵庫県)
●'18年3月18日(日)
りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場(新潟県)
●'18年3月21日(水)
滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール・中ホール(滋賀県)
●'18年3月23日(金) 、24日(土)
穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホール(愛知県)
●'18年3月31日(土)
金沢歌劇座(石川県)
のむら・まんさい=‘66年4月5日生まれ、東京都出身。狂言師。国内外の能・狂言公演や現代劇の舞台の演出・出演をする一方、映画「花戦さ」(17年)で主演を務めた。世田谷パブリックシアター芸術監督。2012年文化庁芸術祭賞演劇部門優秀賞など受賞多数。
ひろすえ・りょうこ='80年7月18日生まれ、高知県出身。O型。「秘密」('99年)、「おくりびと」('08年)、「ゼロの焦点」('10年)など3作品で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞
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