フランスの劇作家ジャン・アヌイの代表的悲劇作品「アンチゴーヌ」。日本を代表する演出家・栗山民也のもと、蒼井優、生瀬勝久ら豪華キャストの競演で現代によみがえる。1月9日(火)の東京・新国立劇場を皮切りに、全国5カ所で上演する。
本作は、法と秩序を守り権力者として政治の責任をつらぬこうとする冷静な王・クレオン(生瀬)と、クレオンに命を懸けて立ち向かおうとする若干20歳のアンチゴーヌ(蒼井)の対立を描く。
そんなアンチゴーヌを演じる蒼井に、「アンチゴーヌ」にとの出合いや作品に対する思いなどを聞いた。
20代で運命的に出合った作品
――10年前に本作「アンチゴーヌ」と出合ったということですが、きっかけは何でしたか?
蜷川幸雄さんの舞台に出させていただいた時、演出助手の方が「もっと戯曲の世界になれた方がいい」とおっしゃって、私にたくさんの戯曲の台本をくださったんです。その中の1つが「アンチゴーヌ」でした。それを今でも持っていますけど、ボロボロになるくらい読みました。
――たくさんあった中から、なぜ「アンチゴーヌ」だったんですか?
ます、アンチゴーヌが魅力的な女性だったということと、若干20歳のアンチゴーヌにいっぱい勇気をもらいました。私がどこかクレオンみたいな考えになりそうな時に、アンチゴーヌから力をもらっていましたね。
――では、20代はこの戯曲とともに、過ごされる時間が多かったんですね。
でも、自分の中のヒロインをまさか自分がやることになるとは、全く思っていなかったです。普通、同じ年くらいの登場人物がいたらやりたいと思うのですが、私は思わなかったんです。作品を見たいとは思っていたんですけど、アンチゴーヌが実在に近いくらいの人物になっていて、1人の人間として見ていたので、そういう発想にはならなかったです。
■日程: 1月9日(火)~27日(土)@新国立劇場小劇場<特設ステージ>、2月3日(土)・ 4日(日)@まつもと市民芸術館<特設会場>、2月9日(金)~12日(祝・月)@ロームシアター京都サウスホール<舞台上特設ステージ>2月16日(金)~18日(月)@穂の国とよはし芸術劇場PLAT<舞台上特設ステージ>、2月24日(金)~26日(月)@北九州芸術劇場 大ホール<舞台上特設ステージ>
■作:ジャン・アヌイ
■翻訳:岩切正一郎
■演出:栗山民也
■出演:蒼井優、生瀬勝久、梅沢昌代、伊勢佳世、佐藤誓、渋谷謙人、富岡晃一郎、高橋紀恵、塚瀬香名子
【HP】http://www.parco-play.com/web/program/antigone/
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