――第1話のアフレコはどうでしたか?
楠木:初めてメインの役に決まった作品だったので、「自分がやっていいの?」「できるかな?」っていう気持ちがあって、不安や緊張もあったんです。でも、葉月ちゃんの前向きな姿勢に気持ちが重なる部分もあって、葉月ちゃんから勇気をもらって背中を押してもらった感じがします。
――あまり緊張しているようには見えませんでした。
楠木:緊張より、楽しみの気持ちのほうが大きかったので。アフレコでも、自分が喋っていない間は緊張しちゃうんですけど、読んでいる間は葉月ちゃんと一緒にいる感覚だから心強くて。今日は本当に楽しかったです。
末柄:第1話は登場人物が少ないこともあるけど、こんなに1人でずっとしゃべるっていうのは、そうそうないと思う!
楠木:そうですよね。マイク前から動かなかったです。
末柄:セリフとモノローグが入り混じっている回だから、大変だったはずなのに、すごく堂々と演じていて、本当に初めてのメインなのかな?って思いました。「ゲームショウ」でも思ったんですけど、センターとしての頼りがいを、私より全然年下なのに感じていて(笑)。
楠木:いやいやいやいやいやいやいやいや(恐縮)。
末柄:私もしっかりしなきゃ!って思っちゃいました(笑)。今日は葉月ちゃんが生き生きとしていたので、見ている私も楽しかったです。
――葉月を演じてみていかがでしたか?
楠木:設定としては引っ込み思案で人間関係が築けないというのがあるんですけど、どこか前向きで行動力もあって「芯のある子だな」ってずっと感じていました。まさに「シンデレラ!」っていう感じの、しっかりした真っ直ぐな感じを演技で出せたらいいなと思いました。
――静はいかがでした?
末柄:大きな名家に生まれたからこその、しっかりしなきゃっていう気持ちやプレッシャーがこの子の根本にはあって。でも、年相応な女の子らしさというのもあって、今回はそういう普段なかなか出ない部分……葉月ちゃんと出会って、ちょっと戸惑ってしまうようなところが出ていたんだろうなって思いました。静のそういった素直な感情の部分は大事にしたいと思いました。それから、名家出身で、日本人らしい奥ゆかしさも持ち合わせていると思うので、その辺も今後出せていけたらいいなと思っています。
――監督からのディレクションはありましたか?
楠木:最初、モノローグから入ったのもあるんですけど、引っ込み思案であたふたしちゃうところを、もっと出した方がいいのかなって思ったんです。でも監督方と話していく中で、そのあたふたさえも行動力に変えていくような“隠れた強さ”みたいなものを、もっと出したほうがいいんだと思いました。でも、そのあたふたさがちょっと面白いというか、変わっている子なので、はっちゃけるところは思いっきりやろうと力を入れていました。
末柄:リアクションが素晴らしかったと思う!
楠木:ふっとばされるシーンですよね!「うばばばばー」って(笑)。
末柄:素晴らしかった!(笑) 私は、オーディションから期間があったこともあって、確認はありました。ここまでやっていいのかな?っていうのを確認するというか。静ちゃんはこれから説明したりするセリフも出てくると思うので、そこで改めて詰めていけたらと思います。
楠木:私もオーディションからすごく時間があったから不安でした! どんなだったっけ?って。私、これが初めてオーディションを受けにいった作品で、しかも初めて受かった作品なんです! でも、当時受けていた時と考え方や感じ方も変わってきているから、今日はそういった意味で答え合わせみたいな感じでした。
末柄:私も、自分の中で膨らませていたものを出せたらいいなと思ってました。
【アニメ「メルヘン・メドヘン」インタビュー(2) 末柄里恵「葉月ちゃんと早くイチャついて!」 へ続く】