――最後に本作の見どころや、ご自身の役で見てほしいところを教えてください。
山田:役に関してはそこまで作り込んだ役でもないので特にはないですね。相談してくる人がメインの話なので。
相談者たちが「やりたい」という気持ちのためにいろいろと葛藤したり頑張ったりしていて、その情けない姿が本当に面白いところだと思うので、「男ってやるためにここまで考えているのか、ここまで必死なのか」っていうのを楽しんでもらえれば。
佐藤:あるあるだよね。
山田:自分に置き換えてみたりすると、「はぁ…情けねぇよな」とか「自分も絶対こうなるな」って思いますね。男女大勢で見たら楽しんじゃないかなと思います。そのあと皆でちゃんと判定する。
佐藤:ものすごい論争になるかもしれない。「やれるわけねぇだろ!」「やれた!」とか(笑)。
僕は、純粋に「やれたかも委員会」主宰者・能島譲という男として相談者の心に寄り添って、能島自身もそこまで経験がなく、苦い思い出がある故に相談者のことを思い、その判定が相談者の人生をよき方向に向かうように判定していることに注目していただければと。
作品に関しては、すぐやれちゃうような男はうらやましいけども、僕はほころびやコンプレックスを持っていたり、グズグズしている人の方が魅力的だなと思っていて。
相談者にはそういう恵まれた人には味わえなかったワビサビみたいなものがあると思うので、そこを女性にも男性にも見てほしいです。