夏ドラマ「この世界の片隅に」で共演する松本穂香&松坂桃李は原作そのまんま?
累計120万部を突破したこうの史代のマンガを連続ドラマ化した「この世界の片隅に」(7/15日曜スタート、毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系)。戦時中の広島県呉市を舞台に、暗くなっていく世の中に負けずに前を向いて生きる女性の姿を描く。ヒロインのすずはオーディションで選ばれた松本穂香、すずを支える夫・周作は松坂桃李が演じる。ドラマのことやお互いのことについて話をうかがった。
松本「すごくステキな物語に参加できてうれしいです。戦争についてきちんと勉強して、私ができることを丁寧にやっていきたいです」
松坂「僕が最初に思ったのは、連続ドラマでやるんだ!ってことですね。この物語は舞台こそ戦時中ではありますが、さりげない日常が描かれていることに意味がある気がします。生活の中で感じ取れる幸せや笑顔になれる瞬間を伝えていきたいです」
――原作は、のんびりしていますが明るいすずと、言葉数は少ないが優しい心と秘めた情熱を持つ周作が、結婚をして次第に家族になっていく物語ですが、キャラクター像について感じたことはありますか?
松本「すずさんはボーっとしているわけではなく、自分の気持ちに正直な人。そういうところが好きです」
松坂「松本さんはすずさんが持つ世界観にピッタリ。まとっている空気がすずさんそのもので…。あと話せば面白い内面の魅力があるのも似ているところかもしれないですね」
松本「松坂さんも周作さんに似ているんです。爽やかで優しくって頼りがいがあって。周作さんが松坂さんでよかったなと思います。周作さんはすずさんのことを優しく包み込んでくれる。視聴者の方は、周作さんがすずさんの夫でよかったなと思うはず! 言葉が多いわけではないけど大事なことはちゃんと伝えてくれるので」
松坂「すずさんも言葉が多いわけではないですが話をしていると、人となりが出てくる。同じような空気を持つ2人で話をして、夫婦の関係性をつくっていきたいと思います」
松本「でも何となく北條家の雰囲気は出てきましたよね。どこかみんながかみ合っていない感じが北條家らしくて(笑)。お姉さんの径子さん(尾野真千子)が帰ってきてにぎやかになっていくことも楽しみです」
――今回は、かけがえのない日常を丹念に描くことに定評のある岡田惠和が脚本を担当されますが、いかがでしょうか。
松坂「演出の土井(裕泰)さんや岡田さんとまたご一緒できるのが本当にうれしいです。ただ、以前ご一緒させてもらってから何年もたっているので、緊張もあって(笑)。岡田さんの脚本は、言葉がセリフっぽくない! 何か空気をまとっているような感じで。演じる側としては試されているような気がしますが、そこを伝えていきたいです」
松本「読んでいていとおしくなる脚本です。出てくる人も本当にイヤな人はいないし…。ステキなお話になっているので楽しんでください!」
取材・文=玉置晴子