7月28日(土)に放送されるドラマ「スーパープレミアム『悪魔が来りて笛を吹く』」(夜9:00-11:00、NHK BSプレミアム)。
同作は横溝正史による同名小説のドラマ化で、横溝作品では珍しく東京の元華族屋敷を舞台としたミステリー。
数々の名優が演じてきた金田一耕助役に挑む吉岡秀隆にインタビューを行い、役への思いや演じる上でのこだわりなどを聞いた。
![【写真を見る】ボサボサ頭は封印!新たな金田一を演じる吉岡秀隆](https://thetv.jp/i/nw/155721/894155.jpg?w=1284)
コスプレみたいにはしたくない
──オファーを受け、誰もが知っている名探偵・金田一耕助をどのように演じていこうと思いましたか?
僕は映画デビューが尊敬する渥美清さんが主演の「八つ墓村」(1977年)だったので、「ついに金田一来た!」って思いました。いつもどことなく意識していたキャラクターだったので。
吉田照幸監督とは「富士ファミリー」シリーズ(2016年ほか、NHK総合)で2度ほどご一緒していたのですが、「富士ファミリー」のほんわかした雰囲気とは真逆である今回の作品で、人間の一番汚い部分を一緒に模索しながら作品作りをできればと思っていました。
監督含めスタッフの方たちの力によって、自然と金田一になることができたかなと思っています。
──台本を読んでの感想はいかがでしたか?
台本を読むたび、毎日新しい疑問と解釈が生まれてくるんです。ですから監督がどんな側面から狙っていくんだろうっていう怖さはありました。
あとは原作と異なったトリックの部分でも面白さを感じましたね。
好きなせりふもたくさんあって…。特に「人は全てをしたつもりで真実を見失う」というせりふは、この一言があることによって台本がピリっと締まったように感じました。また、このせりふに対して向かっていけば僕は金田一になれるだろうし、今までとは違った解釈の新しい金田一が出来上がるかなと思いました。
──金田一といえばくちゃくちゃの髪型がトレードマークですが、今回の金田一は短髪に白髪で今までのイメージと違いますよね。
金田一だからといって“髪が長くて汚い”というより、僕の理想としてその景色の一部になれるという人物像がありました。監督も「コスプレみたいにはしたくない」とおっしゃってくださって。無理に従来の金田一と違う姿に仕上げたのではなく、スタッフの方と相談しながら自然とそうなったので、のびのびとやらせていただきました。
──吉岡さんの演じる金田一ならではの魅力はどこですか?
優しいですね。優しいというか、頼りない。
もちろんほかの方が演じていた金田一にも頼りないという印象の方はいらっしゃいましたが、今回は、“救いたい”っていう気持ちがすごく強いと思います。
事件を解明していく中で“これ以上誰にも死んでほしくない”って気持ちは一番持っているかもしれないですね。
7月28日(土)夜9:00-11:00
NHK BSプレミアムにて放送
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