飯豊まりえ&武田玲奈、中川大志…気鋭の映画監督・井口昇が語る若手俳優たちの魅力
中川大志くんは、芝居を離れたところでも好青年。もし僕が女子だったら、確実に惚れてます(笑)
──ところで井口監督は、今作の前に同じ枠で放送されていた「覚悟はいいかそこの女子。」の演出も手掛けられていますね。
「まず映画の話が先にあって、そのスピンオフとして、ドラマ版もどうですかとオファーをいただいたんです。僕は常々、あまり自分で枠を決めず、いろいろなジャンルにチャレンジしたいと思っていて、少女マンガ原作の作品も挑戦してみたいと思っていたので、非常にありがたかったですね。
基本、僕が作るものって、客層の9割は男子なんですよね(笑)。だけど、この『覚悟はいいかそこの女子。』は、女の子に見てもらいたいという明確な意識の下で作った作品なんです。とはいっても、もちろん男性にもシンパシーを感じてもらいたいとも思っていて。プロデューサーも脚本家も女性だったので、打ち合わせのときに、自分の高校時代の思い出話も含め、“高校生男子あるある”をお話ししたり (笑)。そういうエピソードを入れつつも、基本的にはやはり、女性たちが『○○くん、カッコイイ!』と言いながら見てくれるような作品にしたかったので、そのバランスを取るのが難しくもあり、楽しかったですね」
──主演の中川大志さんは「監獄学園」でもお仕事をされていますが、どんな印象をお持ちですか?
「『監獄学園』のときは、ペットボトルを股間に付けて半日間撮影したんだけど、今だったらファンのみなさんが許してくれないだろうなぁ(笑)。それ以来の仕事でしたが、オーラも増していて、『本当に君、10代か?』というくらい(笑)、すっかり大人の役者さんの雰囲気で。座長として、みんなを和ませながら現場を引っ張っていってくれました。お芝居に関しても、かなりディスカッションをして、『監獄学園』のとき以上に、芝居の“間”の駆け引きも緻密に作りましたし、まるでジャズのセッションのような感覚で撮影をすることができました。しかも中川くんは、芝居を離れたところでも、本当に好青年なんですよね。もし僕が女子だったら、確実に惚れてますよ(笑)」