「劇場版 仮面ライダービルド Be The One」公式イントロダクション
東都、西都、北都。3つの首都が繰り広げた戦争は終わった。パンドラタワーには新政府が樹立。3つの首都には、これまでの首相に代わってそれぞれ知事が置かれ、平和のための新体制が確立された―――はずだった…。
だがそれは、仮面ライダービルド/桐生戦兎を撲滅するための、隠された真実へとつながる完璧な計略だった!
最高の相棒を失い、最悪の状況から導き出された答えは、奇跡の法則!なぜビルドドライバーには2本のボトルが必要なのか。なぜ仮面ライダービルド/桐生戦兎は闘うのか。答えは、ただひとつ。
「絶対にできる……。俺とお前なら……。さぁ、最後の実験を始めようか。」
感情が揺さぶられる「ビルド」集大成! 演出にも要注目
本作では伊能賢剛/仮面ライダーブラッド(勝村政信)による“ビルド殲滅計画”が描かれる。その導入で、伊能が東都知事として民衆へ向けた演説を行うのだが、そのスケール感・人数感たるやすさまじい。このシーンをはじめ、エキストラ3000人を動員した北九州ロケでの場面は予告映像内にもいくつか確認できるのだが、作品で見るとその演出も相まって間違いなくさらに興奮するだろう。
ブラッド族としてビルドの前に立ちはだかるゲスト3人・勝村政信、藤井隆、松井玲奈の演技も特筆すべきだろう。この「仮面ライダービルド」には若手ながら演技力に長けたレギュラーキャストが揃っているが、ブラッド族役の3人はそれと相対するに申し分ない実力者たち。特に勝村の演技は迫力満点で、追い詰められる戦兎(犬飼貴丈)&感情移入する我々観客の絶望感が半端ない。
そんな本作は、国民&仲間が敵となるという展開故、例年の仮面ライダー映画よりもさらに重い雰囲気。普段は軽口を叩く戦兎も、これまでに見せたことのないほどの悲壮感を漂わせる。相棒も仲間も失い独りで悪に立ち向かっていくその姿には、「ヒーローは孤独」という言葉が自然と浮かんだ。それだけに、終盤のカタルシスは歴代でも屈指だ。
時間としては重いシーンの方が圧倒的に多いのだが、だからこそ軽さ(笑い)のある場面も際立っている。その代表が、猿渡一海/仮面ライダーグリス(武田航平)と氷室幻徳/仮面ライダーローグ(水上剣星)の“ヒゲじゃがいも”コンビによる掛け合い。そのテンポの良さは極まりを見せ、本作の清涼剤に。二人のとある会話シーンでは、試写でも一番の笑い声が上がった。
また、クライマックスへと向かう終盤での、龍我(赤楚衛二)のとあるシーンもにやりとさせるもので、試写会場も笑いが。何気ない一言なのだが、そのタイミングや中身から、筆者は「仮面ライダーW」の夏映画(※「仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ」[2010年])を思い起こしうれしくなった。
そして、本作は何度か登場する“とある演出”が見事。ここであまり詳しくは書けないが、上堀内佳寿也監督によるそのシーンをぜひ劇場で味わってほしい。
1年つづられてきた「ビルド」の物語のピリオドとしてふさわしく、戦兎と龍我の終着点として申し分のない出来といえる本作。本編鑑賞後にはBeverlyによるエンディングテーマ「Everlasting Sky」と共に、爽やかな感動があなたの心に流れるはずだ。
「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film」
8月4日より公開中
劇場版「ビルド・ルパパト」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映 (C)2018 テレビ朝日・東映AG・東映
【HP】http://www.build-lupin-vs-pato.jp/
【本予告映像】
◆「劇場版 仮面ライダービルド Be The One」「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film」特集◆