高橋一生、イライラさせる役柄に「自分もこういう面があるかも(笑)」
――ドラマ「僕らは奇跡でできている」(フジテレビ系)で、高橋一生が演じるのは動物行動学の大学講師・相河一輝。彼は物事に没頭し過ぎる故に時間を守れず、空気を読まない男で、周囲の人々をイラつかせながら翻弄するが、高橋は「一輝を役として見られない」と笑った。
高橋「僕自身、没入してしまうタイプなので、自分もこういう面があるかもしれないと思いながら演じています」
――高橋が一輝と似ていると感じる理由は、他にもある。
高橋「ことし、NHKスペシャル『人類誕生』(NHK総合)という番組のナビゲーターをさせていただいたのですが、僕はもともと動物行動学などに興味があったんです。本当に大学講師になれるなら、僕も動物行動学を専攻したい。調べるほどに限りなくいろんな可能性が出てきて面白いし、新説が出るたびに従来の見方が覆されていくのも面白い。ですから、一輝が講義するところは、自由に話をしているような感じです。しかし、そういう経験を役に投影し過ぎると一輝が僕自身になってしまうので、自分との差異をつけないといけないと思っています」
――高橋の中で一輝という男が、日々面白い存在になってきているという。
高橋「一輝は人の話を聞いていないようで全部耳に入っていて、必要なものを即座に取捨選択しているんじゃないかと思います。またトライアル&エラーをするのが速く、エラーしたら次はどうするかを考え、それに集中する。他のことがおろそかになりますが、目の前のことには真摯に生きている。人物として強烈ですが、とても好きです」
――そんな一輝の生き方に、榮倉奈々演じる生真面目な水本育実ら周囲の人々が影響を受けていく。
高橋「今作で気付きを得るのは主人公の一輝ではなく、周囲の人々なので、従来のドラマとは違う楽しみ方ができるのではないかと思っています。また、多くの方は、自分に足りない部分があると感じていてそれを日々足していく作業をしていると思いますが、一輝は最初から“足りている”と考えている人。彼の生き方に触れて、ご覧になる方の意識がちょっとでも変わったら…。一輝ってイライラするけれど、何か引っ掛かる、そう思っていただけたらうれしいです」
僕らは奇跡でできている
毎週[火]夜9:00-9:54●初回は夜9:00-10:14
フジテレビ系