平野紫耀は「本当に飾らない人」
――平野さんの印象は、共演する前と後で変わりましたか?
平野さんは、本当に飾らない人なんです。明るいので、平野さんは笑わせようと思って言っていないのかもしれないですけど(笑)、その一言で周りがワッと笑顔になるような言葉があったり、人柄の良さがにじみ出ている感じもありました。
どれだけ撮影が押しても「疲れた」とか、ネガティブな言葉を言っている姿の記憶がないので、本当に現場の太陽のような人でしたね。凛くんみたいには、トゲトゲしていないです。
ただ、凛くんも言葉はトゲトゲしているんですけど、その奥に優しさや愛情のようなものを込めて言っているので、そこは平野さんと一緒なのかなと感じていました。
――劇中では優羽の「変わりたい」というセリフが印象的でした。桜井さんは2015年のデビュー以降、女優として変わりたいと感じた経験がありますか?
お芝居をやりたいと本当の意味で思ったのは、2016年に女優デビューをした舞台(「それいゆ」)がきっかけだと思います。最初は、できないことが悔しかったという思いがありました。そこから女優をやっていこうと決めて今に至るんですけど、最近は欲が出てきました。
今までは、どこかで「私なんかが」という思いや、同年代の他の女優さんが活躍している姿を「ああ、すごいなあ」と、何となく見ていたんですけど、最近はそれがつまらないというか、他人事にできないというか(笑)。
「悔しいな」というふうに思っていて、それって、そういう作品に携わりたかった、自分にもできるんじゃないかと考えている自分がいるということなので、最近は自分が変わっていっているんだなと感じるんです。
――映画初主演を務めた「ママレード・ボーイ」(2018年)を含め、2018年は主演・ヒロイン役を務めた映画が2本公開されました。物語の真ん中に立つことは、どんな点でプラスになりましたか?
やはり自分の引き出しのなさを実感しましたね。監督に「ああしてみて、こうしてみて」と言われて、初めて自分の中でイメージが広がるので…。映画は、監督のものとも言われますよね。
監督がおっしゃったことを素直に表現できれば、もちろんいいんでしょうけど、そうではなくて、他の現場でも感じたことですが、自分から「こういうのはどうですか? ああいうのはどうですか?」と提案できるようになったら、もっと面白いのだろうなと思うんです。
佐藤監督は、この現場で「何が出るか分からない女優は面白い」と仰っていました。「それって、何が出るか分からないようなお芝居をしろってことですか?」というふうに、どこかで思っていて、勝手にプレッシャーを感じていたんです。
でも、私にはそれができなくて…。どうしても普通になってしまって、たぶん監督は面白くなかったかもしれないなと思うんですけど(笑)、せめて「言われたことは全力でやろう!」と考えていました。
もっともっと経験を積んで、面白い女優になりたいという思いもありますし、私が出ているから「あ、見よう」と言っていただけるような女優さんになるのが目標です。
11月9日(金)公開
【HP】http://welove.asmik-ace.co.jp/
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