鈴木保奈美、ぶれない姿勢で見せた日本版「SUITS/スーツ」の魅力<プロデューサーに聞く(11)>
あえて差別化! 鈴木保奈美が演じる代表像
甲斐が務めるファームの代表弁護士・チカを演じる鈴木。後藤プロデューサーは「アメリカと日本のキャスティングで、最も差別化できているのが保奈美さんの役」と語る。
「小手伸也さんなどはルイスを相当意識して、似てると言われたらうれしいと思うんです。それはそれで正解の考え方。ただ、保奈美さんは似せようと絶対に思っていなくて、日本ならではの“代表”を演じようと最初から考えていたようです。日本人だからこそ出せる美しさを表現していただけました。こちらの要望だった強い女性像を、ぶれることなく演じてくださったと思います」。
鈴木保奈美、日本版シーズン6まで熱望!?
学生時代は「東京ラブストーリー」(1991年、フジテレビ系)に大きな影響を受けたという後藤プロデューサー。織田&鈴木と聞けばリカとカンチを思い出す視聴者が多かったように、後藤プロデューサーもこの作品に携わるまでは“赤名リカ”のイメージが強かったそう。
「『SUITS/スーツ』をきっかけに、鈴木保奈美さんという女優の捉え方が変わりました。最初にお会いしたとき、ほぼ第一声くらいのタイミングで『ぜひ、シーズン6までやりましょう』って言われたんですよ(笑)。探りながら会話が始まると思っていたので、心をわしづかみにされました」。
「演技面では、第4話の終盤シーンが印象的でした。相手の弁護士をやり込めるシーンで、台本にはなかったのですが、保奈美さんが甲斐に向かって何か口を動かしていたんです。その声は聞き取れないくらいで、お二人がアイコンタクトでお芝居をしているのがグッときました」。