これだけ読めば大丈夫! 5分で分かる「4K」とは?
テレビの画質はどうやって決まる?
同じ面積であれば、たくさん画素があるほうがより精細な表現が可能となる。これは例えば絵画の手法で例えてみると、わかりやすいかもしれない。
以下の2つの作品は、どちらも同じ画家(ポール・シニャック)が「点描」という技法で描いた絵画だ。見比べると、より細かな点で描かれている後者のほうが精細に表現されていると感じるのではないだろうか?
画素数の数え方と4K
画素が多いほうが精細な表現が可能なことが、なんとなく分かっていただけたと思う。では、テレビには一体どれくらいの画素が埋め込まれているのだろうか。
テレビやディスプレイの世界では、画面に埋め込まれている画素の数を「解像度」と呼んでいる。解像度を表現するときは、「水平×垂直」で表すことが多い。
例えば、テレビのアナログ放送やDVDの解像度は「640×480」画素。つまり307,200個の画素が画面に埋め込まれていることになる。
約30万個というと、とてつもない数に思えるかもしれないが、実はブルーレイや地上デジタル放送の映像に見慣れた目からすると、少々物足りなく感じる数字なのである。
では、ブルーレイやフルハイビジョン の解像度は? というと、「1,920×1,080」画素で、画素の総数は2,073,600個。実にアナログ放送の6倍近くの情報量を持っていることになる。
さらにこれが4Kになると、水平・垂直がそれぞれ2倍の「3,840×2,160」画素になる。画素の総数はおよそ800万個。単純に比較して、アナログ放送の20倍以上、ブルーレイ・地上デジタル放送の4倍の画質となるわけだ。
ここまでくると、「4K」の意味に気づいた方もいるかもしれない。つまり水平画素数が3,840で、おおよそ「4,000」だから4K画質・4K放送と呼ばれているのだ。
なぜ今、4Kが必要とされているのか
中には、「アナログ放送の20倍? そんな高い画質、本当に必要なの?」と思う方がいるかもしれない。しかし、50インチの大画面テレビが珍しくない現代では、こうした大画面でアナログ放送やDVDを見ると、1つ1つの画素が大きく表示されるため、どうしても映像が粗く見えてしまうのだ。
50インチ、60インチの大画面でも快適に映像を楽しむには、高い解像度が要求される。そこで、テレビと放送の両輪が進化を遂げてきたわけだ。