山崎豊子の傑作小説を原作に、大阪の大学病院で繰り広げられる壮絶な権力争いを描いた岡田准一主演の5夜連続ドラマスペシャル 山崎豊子「白い巨塔」(5月22日~26日(日)夜9:00放送、テレビ朝日系)。
原作の刊行から50年たった今、物語の設定を2019年に置き換え、岡田演じる浪速大学医学部第一外科・准教授の財前五郎が、悲願である“教授の座”を目指してなりふり構わず邁進していく姿を映し出す。
ザテレビジョンWEBでは、同ドラマの出演者によるリレーインタビュー連載を実施中。本リレー連載の第3回は、浪速大学医学部第一外科・医局員の柳原雅博役の満島真之介のインタビューをお届け!
岡田演じる冷徹な財前五郎に真っ向から向き合う満島に、撮影エピソードや本作にかける思いなどを聞いた。
柳原は大学病院の表と裏、その橋を渡っている
――今回演じた柳原雅博は、どんなキャラクターですか?
「白い巨塔」をご存知の方も多いと思いますが、病院内の上下関係や複雑な体制など、さまざまな人間関係が描かれています。でも、それは「医者になりたい」「人の命を救いたい」という若者の夢や野望とは正反対の世界。言ってしまえば、表と裏なのかなと。柳原は、その橋を渡っている人っていう感じです。
――医者になろうとしている息子に対する両親の期待が大きそうですね。
両親はもちろん、兄弟や地元の人たち、学校の先生とか、関わりのあった人はみんな期待していたと思うんです。柳原は死に物狂いで大学を卒業して、浪速大学病院の第一外科に入るわけですから。町のヒーロー的存在ですよね。
その若者が、外からは見えない病院内部の体制というものに押しつぶされそうになりながらも自分の良心を取り戻し、原点に帰っていく。そういう生き方や経験は、今の若者たちにも必要なことなのかもしれません。
僕自身もそれを強く感じましたし、若者への大切なメッセージがあります。柳原はその象徴のような人だなと思いました。