「水どう」藤村忠寿氏、芳根京子に独特の演技指導「“すいません”をプレイボールの調子で…」
北海道発の人気バラエティー番組「水曜どうでしょう」(HTB)を立ち上げた藤村忠寿氏と嬉野雅道氏が、6月29日に東京・渋谷ヒカリエにてHTB開局50周年記念ドラマ「チャンネルはそのまま!」の舞台裏について語るトークイベントを行った。
若手演技派女優・芳根京子が主演を務める同ドラマは、「踊る大捜査線」シリーズの本広克行が総監督を務め、藤村氏、嬉野氏が強力タッグを組む作品。札幌在住の漫画家・佐々木倫子が2008年から2013年まで「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)にて連載し、単行本全6巻がシリーズ累計発行部数100万部を突破した同名コミックが原作だ。
札幌のローカルテレビ局を舞台に、謎の採用枠“バカ枠”で入社した不思議なパワーを持つ新人記者・雪丸花子(芳根)が、デキる同期や上司ら周囲のテレビマンたちを巻き込みながら繰り広げる騒々しい日々を描く痛快コメディーとなっている。
都内のイベントに2人が登場
イベントでは、異色のドラマの舞台裏についてのトークが展開。地方ならではの魅力について、嬉野氏は「監督やスタッフたちと話す中で、『ローカルの報道マンはジャーナリストじゃない、3年たったら営業に異動するようなこともよくある』という話を聞きました。そういうローカルのリアルな日常的な目線で描いていかないと、この作品をHTBで映像化する意味がないと思いました」と語る。
また、藤村氏は「地方でものを作ろうとすると地方のものになってしまう。ローカル局が番組を作るとローカル番組になってしまうんです。それがいわゆる”地方色”だとみんな思ってしまう。だから誰も外に出ていけない。
『チャンネルはそのまま!』に関しては、地方局が作るドラマという意味合いを払拭したいと思い『キー局よりもいいものを作る』という感度で取り組みました」とコメント。
続けて「作る場所は札幌であっても、目指すところは東京を目指していましたので、総監督は本広克行さんですし、脇を固めるのも東京で活躍する一流のスタッフ陣です。東京で作る場合はキャストを誰にするかという話に終始してしまいますが僕らの場合はしがらみがないので、はやりなどではなく、誰がこの役を務めるのが一番いいかという観点で自由に選んでいきました。このキャスティングの自由さは地方局ならではのやり方ですが、そこに気付いていない方も多いです」と事情を明かした。