山田裕貴「気持ちをぐちゃぐちゃにされました」
――小畑家の皆さんとの共演シーンで印象に残っていることはありますか?
第17週で「雪月」に帰ってくるシーンでは、気持ちをぐちゃぐちゃにされました。家族になんて言おうってたくさん考えました。その時に、台本には「涙を流す」ということは書いてなかったんですけれど、自然と涙が出てきしまって…。安田(顕)さんが「いい!よかったよ!」って言ってくれたんです。仙道(敦子)さんも高畑(淳子)さんも。そこでやっと、自分としても雪次郎としても認めてもらえたというか、許してもらえたような気がしました。
後々言われてみて気付いたことなのですが、なっちゃんはどんどん開拓して、アニメーションという道を切り開いていくんです。そこで、あまりくじけないんですよ。
幼少期に家族を亡くして、北海道で育てられてきて…。その一方で、家族がいる雪次郎は、東京に出ていくと開拓できずに失敗していくんです。でも、最終的には開拓できなかった人でも道を踏み外さなかったら、幸せになれるんです。
雪次郎を演じる上で、生きていることにほんわかしていて、みんなから愛されるようなキャラクターにしたいと考えていたのですが、「好きだ」ってあっちに行ったり、こっちに行ったりと、愛される人じゃないと許されないことだと思うんです。「なつぞら」を見ている人も雪次郎のこと嫌いになっちゃう(笑)。だから、(雪次郎を)愛される人にしようと思って、よかったなと思っています。
第18週(7月29日[月]~8月2日[金])のあらすじ
なつのテレビ漫画「百獣の王子サム」は大成功となった。東洋動画では新作の漫画映画を作ることになり、仲(井浦新)は下山(川島明)を作画監督に指名する。下山は演出に坂場を推薦する。坂場は社内では人気が今一つだったが、なつや神地(染谷将太)たちアニメーターの応援で、ついに坂場監督が実現する。
坂場は西欧を舞台にした話を元にした企画を通し、なつと神地が原画を担当、映画チームは活気を取り戻す。そして坂場は、もし映画が成功すれば、僕と一緒になって欲しいとなつに告白する。そんな中、下山と茜(渡辺麻友)の恋仲が発表され、現場はさらに勢いづく。